ニホンザルにおけるスギ花粉IgE抗体保有率に関する血清疫学的研究
Project/Area Number |
04670330
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
公衆衛生学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 俊二 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (90093343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峰沢 満 北海道農業試験場, 室長 (30115943)
中村 伸 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (10101255)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ニホンザル / 花粉症 / スギアレルギー / IgE |
Research Abstract |
本研究ならびにここまでの研究によって以下の点が明らかとなった。 1.全国52ケ所の野猿公苑や動物園のニホンザルを対象としたアンケート調査ならびに捕獲・採血調査の結果、青森から大分に至る13ケ所の野猿公苑・動物園で自然感作によるスギ花粉症のニホンザルが認められ、準野生あるいは飼育下のニホンザルにおいても花粉症が各地に広がっている事が示された。 2.ヒトの場合、スギ花粉抗原に対するIgE抗体の産生応答には、組織適合抗原(MHC)のDQならびにDR分子が関与する劣勢遺伝の可能性が示唆されている。ニホンザルのスギ花粉症においても、このようなMHC関連抗原が関与する劣勢の遺伝様式が窺える。 3.過去20年間のスギ特異的IgE抗体の保有率ひいては花粉症の発症率について検討するために、2つの群れで1970-71年ならびに1986-89年に採取された血清試料の抗体保有率の増大の有無を調べた。ニホンザルにおいては過去20年の間にスギ特異的IgE抗体の保有率の増加は全く認められなっかった。一方、ヒトの抗体保有率は1973年から1984-85年の10年間で約4倍に急増していた。 4.衛生環境因子の指標として、1950年以降のサルとヒトでの寄生虫感染の推移を調べてみると、野猿公苑や動物園のニホンザルの飼育条件・衛生環境は過去数10年間殆ど変わっていないため、サルは寄生虫の自家感染を繰り返し、今日においても1960年代と同様な90%程度の同染率が認められた。一方、ヒトではこの間に衛生環境が急速に改善され、1950-1970年の間に回虫を主体とする寄生虫感染は63%から8%にまで大幅に減少した。 従って、ヒト花粉症の急増には寄生虫感染の減少等の衛生環境の変化が大きく係わっていることが考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)