Project/Area Number |
04670354
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Legal medicine
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
吉田 謙一 山口大学, 医学部, 教授 (40166947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧角 俊郎 山口大学, 医学部, 講師 (00199655)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | カルパイン / 虚血 / 虚血再潅流 / 心筋障害 |
Research Abstract |
まず、ランゲンドルフ法によるラット摘出心臓の潅流系を確立し、CPK及び総蛋白量が虚血再潅流による心筋障害の指標となることを確認した。 摘出心臓をホモジネート後、分別遠心して600g、10000g、100000g各々の沈殿(筋原線維・膜分画)と可溶性分画を得た。可溶性分画より、DEAE cellulose、phenyl Sepharoseにより、μ‐calpain、m‐calpain及び内因性インヒビターであるcalpastatinを分離、安定性の保たれた条件下での膜分画及び可溶性分画のcalpain及びcalpastatinの活性の測定法を確立した。 虚血心筋のcalpain活性は、可溶性分画では上昇していたが、膜分画では有意の変化が見られなかった。いっぽう、虚血再潅流後、可溶性分画のcalpain活性は減少傾向(逸脱によると思われる)、膜分画のそれは上昇していた。虚血及び虚血再潅流によるcalpain活性の変化は、各々、Ca^<2+>チャンネル拮抗剤(verapamil)及びCa^<2+>キレーター(EGTA)により抑制されたことより、Ca^<2+>に依存したものであることが判明した。また、calpainに対する合成阻害剤(E64d)は各条件下のcalpain活性を抑制していた。 部分精製calpainにより角膜分画に惹起される変化と同様の蛋白組成の変化(SDS-PAGE法)が、虚血再潅流心に観察されたが、虚血心には明らかでなかった。 再潅流に伴うcalpain活性、蛋白組成及びCPK(総蛋白)逸脱のいずれも、calpain阻害剤(E64d)により抑制された。 以上より、虚血及び虚血後再潅流に伴う細胞内Ca^<2+>の変化により、可溶性及び膜分画のcalpain活性が上昇し、膜分画の蛋白分解を通じて心筋障害が進展している可能性が示された。今後、早期虚血心の診断法等への応用が見込まれる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)