金製剤によるストレス蛋白誘導とリウマチ治療におけるその意義
Project/Area Number |
04670376
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
簑田 清次 東京大学, 医学部(病), 助手 (30211593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森野 憲胤 東京大学, 医学部(病), 医員
桜井 裕之 東京大学, 医学部(病), 医員
山田 明 東京大学, 医学部(病), 助手 (70175660)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 熱ショック蛋白 / 金療法 / hsp32 / イムノブロット |
Research Abstract |
現在行われている慢性関節リウマチの一般的治療は、非ステロイド系消炎鎮痛剤を中心にして、これに疾患修飾性抗リウマチ薬(DMA RD)あるいはステロイドを併用する方法であるが、このDMARDは症例により有効性が極端に異なること、および、時に、生命にもかかわる非常に重篤な副作用が生じるという特徴を有している。そこでDMARDを投与する前に、その有効性あるいは副作用いついて予知できないかどうかを検討することが本研究の目的であった。 この目的のために我々は熱ショック蛋白に注目した。熱ショック蛋白とは熱刺激により発現誘導される細胞内蛋白であるが、これは種を越えてアミノ酸配列の相同性が高いこと、にもかかわらず免疫原性も非常に強いことから、自己免疫疾患における役割が現在注目を集めている。熱ショック蛋白の一つであるhsp32は、通常の誘導刺激以外に、DMARDの代表として使用されている金製剤により発現誘導を受けるという点で特異なものである。hsp32のcDNAであるpMp32(千葉県癌センターの崎山先生より供与)を用いて蛋白を発現させ、これにより抗体を作製した。正常人10例の末梢血単核球をオーラノフィン (水溶性金製剤)10^<-7>Mとともに8時間培養後、イムノブロットを行ったところ、hsp32の発現は金製剤投与前にも認められるが、投与とともに高発現する例からそれほど変化が認められない例までさまざまであり、発現の高い症例は投与前の約2倍であった。発現の変化はRNAブロットによっても確かめられた。同様のことは測定した20例のリウマチ患者(既にさまざまな治療がなされている)においても認められたが、現在のところ、これらの症例の中で新たに金製剤を用い始めたものは2例に過ぎず、症例の蓄積を行っているところである。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)