糖尿病性血管病変の成因-グリケーション最終産物による内皮細胞機能の修飾
Project/Area Number |
04670387
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
笠山 宗正 大阪大学, 医学部, 助手 (10240839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 文三 大阪大学, 医学部, 助教授 (30124770)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 糖尿病 / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋細胞 / 繊維芽細胞増殖因子 / FGF受容体 / ヘパラン硫酸 / グリケーション最終産物 / AGE受容体 |
Research Abstract |
糖尿病性血管病変の成因を究明する目的で、血管内皮細胞・血管平滑筋細胞に対する強力な増殖因子である繊維芽細胞増殖因子(FGF)に焦点を当て、FGFとそのファミリーに属するアンドロゲン誘導性増殖因子(AIGF)の作用機構に関する解析を行なった。まずFGFファミリー増殖因子の受容体であるFGF receptor 1(FGFR1)遺伝子の5'上流をクローニングし、そのプロモーター領域を決定した。さらにFGF receptor 1遺伝子の転写活性が、リガンドであるFGFやAIGFにより促進されることを明らかにした。スラミンはFGFの受容体への結合を阻害するのみならず、FGFR1の転写活性も抑制することにより抗FGF作用を発揮することを示した。またFGFの細胞増殖作用発現のためには、細胞膜や細胞外基質のヘパラン硫酸の存在が必要であることを、オートクリン機構により増殖が調節される系で初めて明らかにした。bFGFには4種の異なった翻訳産物が存在することが報告されているが、下垂体腫瘍においても4種の亜分子種が発現していることを報告した。 次に血管内皮細胞や血管平滑筋細胞におけるグリケーション最終産物(AGE)受容体の発現を、RT-PCR法により解析した。competitive PCR法による定量では両方の細胞においてほぼ同等の発現を認めた。すなわち血管平滑筋細胞におけるAGE受容体の発現を初めて明らかにした。AGE受容体の発現量は、リガンドやFGFなどの増殖刺激で有意な変化を示さなかった。また、内皮細胞や平滑筋細胞を培養条件下にAGEで処理すると、そのDNA合成、PDGF-B鎖やVEGFの発現には明らかな変化を認めなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Publications] Li,Y.,Koga,M.,Kasayama,S.,Matsumoto,K.,Arita,N.,Hayakawa,T.and Sato,B.: "Identification and characterization of high molecular weight forms of basic fibroblast growth factor in human pituitary adenomas." J.Clin.Endocrinol.Metab.75. 1436-1441 (1992)
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