Project/Area Number |
04670393
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉留 宏明 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (20240921)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納 光弘 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041435)
栗山 勝 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (80107870)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | ドリコール / イソプレン / HDL(高比重リポ蛋白) / アポリポ蛋白 / 動脈硬化 / WHHL / 脳血管性痴呆 / アルツハイマー型痴呆 |
Research Abstract |
本年度種々の病態におけるドリコール代謝について多くの知見を得た。 血清中ドリコールは正常者でもまた無βリポ蛋白血症患者でも高比重リポ蛋(HDL)特にHDL2分画中に含まれる。血清ドリコールの起源は末梢組織からであり、これまで予想されていた肝からではない事が強く推定された。血清中及び組織中のドリコールは大きく4つの分画(イソプレン単位数=17、18、19、20)が見いだされたが、正常兎(NW)でその臓器別のドリコール含有量を測定した結果、総量で最も多いのは肝で次いで腎・心・大動脈・筋・血清の順であった。またドリコールの組成を4大分画で比較すると、心・大動脈・筋・む血清ではN=18分画が最大であるのに肝・腎ではN=19分画が最大となり、臓器毎にその組成に違いがみられた。動脈硬化発症モデル動物であるWHHL兎を用いた、動脈硬化巣を含む大動脈及び各臓器におけるドリコールを検討した結果、筋・動脈及び血清では正常よりやや高い傾向が認められた。 これまでの報告やドリコールの生化学的動態との関連から痴呆の発症及びその代謝的異常にドリコールが関連している可能性があり、その機序解明に何らかの手がかりを得られるものと予想され、血管性痴呆及びアルツハイマー型痴呆患者群での血清ドリコールの検索を行った。正常者群と比較すると両群ともその総量は低下しているが両者での有意な差やその組成についての差異は今回の検索では認められなかった。年齢差、男女差についても有意な差は出なかった。 ドリコールとHDL中のアポリポ蛋白分画との相互作用およびマクロファージ・筋・線維芽・血管内皮・神経膠等の各培養細胞における動態についての研究は現在継続中である。
|