Project/Area Number |
04670444
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
滝川 一 帝京大学, 医学部, 助教授 (70197226)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 3α-hydroxysteroid dehydrogenase / 胆汁酸結合 / dihydrodiol dehydrogenase |
Research Abstract |
ヒト肝よりの3α-hydroxysteroid dehydrogenase(3α-HSD)の精製は以下のように行った。なお、各精製過程においては、各カラムフラクションにつき、OD_<280>、3α-HSDおよびdihydrodiol dehydrogenase(DDH)活性とリトコール酸(LC)の結合を測定した。臓器提供者の肝臓から33%ホモジェネートを作成し、100、000gで超遠心しサイトゾールを得た。これをSephadex G75 superfineカラム(5x100cm)にかけ、3α-HSDとDDH活性を有するY'分画(分子量30,000-40,000)を得た。これをAffigel blueカラムにかけ、燐酸バッファーによるgradientにより溶出したところ、2つのLC結合ピークが認められ、最初のピークにはDDH活性のピークが、2つのLC結合ピークの間には3α-HSD活性のピークが認められた。Affigel blueの3α-HSD活性を含む分画をPBE74によるクロマトフォーカシングで分離すると、pH6.0、5.7および5.4に3つの3α-HSDとDDH活性を有するピークが認められた。なお、LC結合はこれらのピークには認められず、より高いpHに3つのピークとして溶出され、そのうちの最も高い結合ピークはbile acid binderと考えられた。これら3つの3α-HSDピークをhydroxyapatite-HPLCでさらに精製するとSDS-PAGE上、すべて分子量36,000の単一バンドを示す蛋白が得られた。各種胆汁酸を基質としてこれらの酵素のenzyme kineticsを検討すると、3つの酵素とも見かけ上のKmはケノデオキシコール酸で1μM、コール酸で40μM程度であり、ラット肝3α-HSDと同程度であった。以上の結果から、ラット肝と異なり、ヒト肝では3α-HSDはbile acid binderとは別に存在し、酵素学的性格はラットに類似するものの胆汁酸結合のは持たず、ヒト肝内での胆汁酸の輸送にはbile acid binderが重要な役割を持つものと考えらた。
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