Project/Area Number |
04670460
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
無江 季次 東北大学, 医療短期大学部, 教授 (40004882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 信和 東北大学, 医療短期大学部, 教授 (90004845)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ラット好酸球 / RBL-2H3細胞 / LTB_4 / 好酸球増多モデル / 顆粒蛋白質 / 脱顆粒反応 / 血小板活性化因子 |
Research Abstract |
近年、アレルギー性炎症における組織障害には好酸球が大きく関与していることが示唆されてきた。本研究では、抗原刺激による好酸球浸潤に関与する好酸球走化性因子を解析し、さらに、組織傷害を引き起こすと考えられる好酸球顆粒蛋白質の精製及びその放出機序について基礎検討を行った。 1.好酸球走化性因子の解析:ラット好塩基性白血病細胞RBL-2H3をIgEで感作した後、対応抗原で刺激すると、1時間をピークとして好酸球走化性因子が産生された。この因子は脂溶性で5ーリポキシゲナーゼ阻害剤によりその産生は抑制されたが、その活性は血小板活性化因子の拮抗剤では阻害されなかった。さらに抗原で刺激して30分後の培養液上清中にはロイコトリエンB_4(LTB_4)が検出され、しかも培養液上清中の好酸球走化活性は、測定された濃度のLTB_4による好酸球走化活性とほぼ一致した。これらの結果から、ラット肥満細胞が抗原刺激後1時間以内に産生する好酸球走化性因子の本体はLTB_4であることが示唆された。 2.ラット好酸球の顆粒蛋白質の解析:抗原で感作・惹起することによりラットの腹腔内に好酸球を主体とする白血球浸潤を誘発するモデル(好酸球増多モデル)を開発した。腹腔内浸潤白血球から好酸球を分離し、さらに好酸球顆粒蛋白質を殺菌活性を指標として精製した。これまでに分子量16kD、18kD、及び20kDの顆粒蛋白質を精製し、このうち16kD及び20kDの顆粒蛋白質のN末端アミノ酸配列を決定した。現在さらに18kDのN末端アミノ酸配列の決定を行っている。 3.好酸球の脱顆粒反応機序の解析:ラット好酸球の脱顆粒反応についてeosinophil peroxidaseの放出を指標として測定する実験系を確立した。カルシウムイオノフォアA23187は強い脱顆粒反応を誘発したが、血小板活性化因子にはその作用が認められなかった。
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