Project/Area Number |
04670492
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
辻畑 光宏 長崎大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90039850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 郁夫 長崎大学, 医学部, 助手 (60234316)
吉村 俊朗 長崎大学, 医学部, 助手 (80182822)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | HAM / 細胞接着因子,LFA-1 / T98G増殖抑制因子 |
Research Abstract |
1)HAM患者末梢血Tリンパ球のヒト血管内皮細胞(EC)への付着能の検討にて、HAM患者では健常対照者およびHTEV-lcarrierと比較して、明らかにECへの付着能が亢進していることがあきらかとなった。そこで、この付着能の亢進の機序を明らかにする目的で、付着、非付着細胞の表面マーカーおよび細胞接着因子であるlymphocyte function antigen-1(LFA-1)について検索した。その結果、ECへ付着した細胞群は、付着していない細胞群に比較して、活性化マーカーを持つ細胞群の比率が高く、また、LFA-1の発現量も多かった。さらに、この活性化マーカーを持った細胞の中で、CD4/CD8比を見ると、付着細胞群では非付着細胞群と比較して明らかにこの比が上昇していた。この事実は、活性化CD4+細胞はHAMの病態状重要な役割を果たしていることを示唆している。 2)HAM患者末梢血リンパ球培養上清中のグリア系細胞株T98Gに対する増殖抑制因子についての検討において、HAM患者末梢血リンパ球培養上清中には、T98Gに対する強い増殖抑制因子が存在することが明らかにされた。さらに、この因子は、CD4+細胞に由来するインターフェロン-γであることが証明された。 3)HAMの治療について、10例のHAM患者に対して、ヘパリンによる治療を試みた。ヘパリン5000-10000単位、運日、9-23日間点滴静注にて、7例でその有効性が認められた。さらに、この治療において、HAMの免疫学的マーカーの中で最も特徴的とされる末梢血リンパ球の培養中に起こるspontaneous proliferationが著明に抑制された。以上の結果より、ヘパリンはHAMの治療に有効であることが示された。
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