発生工学的手法によるエンドセリン遺伝子欠損マウスの作製とその生理機能の解析
Project/Area Number |
04670521
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯部 光章 東京大学, 医学部(病)第三内科, 助手 (80176263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 由紀子 東京大学, 医学部(病)第三内科, 医員
前村 浩二 東京大学, 医学部(病)第三内科, 医員
児玉 龍彦 東京大学, 医学部(病)第三内科, 助手 (90170266)
矢崎 義雄 東京大学, 医学部(病)第三内科, 教授 (20101090)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 発生工学 / ジーンターゲティング / エンドセリン / 高血圧 / 動脈硬化 / 虚血性心疾患 / 遺伝子 |
Research Abstract |
エンドセリン-1(ET-1)は主に血管内皮細胞から産生される血管収縮ペプチドで、その多彩な作用と広汎な分布により、その生理的役割や循環器疾患などにおける病態生理的意義が注目されている。本研究において我々はジーンターゲティングの手法によるET-1の遺伝子欠損マウスの作成に成功し、その解析によるET-1の生理的意義の解明を試みた。マウス遺伝子ライブラリーよりマウスET-1遺伝子DNAをクローニングし、ET-1の第2〜5エクソンを含む約7kbの遺伝子クローンとネオマイシン耐性遺伝子・チミジンキナーゼ遺伝子よりtargeting constructを作製した。これをマウスES細胞A3.1(東大医科研豊田裕教授より供与)に導入後G418・Gancyclovirにて選択し、生き残った281個のクローンより、35個の相同組み換えクローンを得た。C57B16由来のblastocystへの導入により10匹のキメラマウスを得、germline teansmissionが確認された2匹よりET-1遺伝子欠損のalleleをもつヘテロ接合体が得られた。ヘテロ接合体では発育、外見上の形態変化は認められなかった。現在、ヘテロ接合体同志の交配によりホモ接合体を作製し、これらの形態・生理などの表現型の解析を進めている。これにより、ET-1欠損あるいは産生低下によって引き起こされる主体の変化が明らかになり、血管発生・血圧調節などにおける生理的意義や高血圧・虚血性心疾患・動脈硬化をはじめとする循環器疾患などの病態生理におけるET-1の関与の有無及びそのメカニズムが直接解明されると考えられる。さらにその表現型がある種の疾患と類似性を示せば、その疾患の病因や治療法を解明する上での極めて有用な動物モデルになることが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)