先天性末梢ミエリン低形成の解析の為に、末梢ミエリンを構成している主要蛋白であるP_0、P_2蛋白質の遺伝子構造解析、及び遺伝子座の決定を試みた。 1.人_2蛋白質ゲノムDNAのクローニング、構造解析及び遺伝子座位の決定 人ゲノムライブラリーより、既に分離してある人P_2cDNAをプローブとして、人P_2ゲノム遺伝子のクローニングを行った。P_2遺伝子は約8kbの大きさで、4つのエクソンより構成される。各エクソン、イントロンの大きさはそれぞれ102〜1749bp、215〜2300bpであり、全てのエクソン-イントロン移行部の塩基配列はGT/AGのコンセンサスに従っていた。プロモーターではTATA-like boxを有し、翻訳開始点より53bp上流のCytosineが転写開始点であった。ソーティング法及びFIGS法により、遺伝子の座8q21.3-q22.1を決定した。(論文投稿中) 2.人P_0蛋白質ゲノムDNAのクローニング、構造解析及び遺伝子座位の決定 既に、クローニングしてある人P_0cDNAをプローブとして、人P_0ゲノム遺伝子を分離した。全長約7kbで、6つのエクソンより構成されていた。各エクソン、イントロンの大きさは、それぞれ61〜1226bp、130〜2400bpであり、全てのエクソン-イントロン移行部の塩基配列はGT/AGのコンセンサスに従っていた。プロモーター領域には1個のTATA-like box、2個のCAAT boxを有し、翻訳開始点より69bp上流のAdenineが転写開始点であった。ソーティング法及びFISH法により、遺伝子の座1q22-q23を決定した。(論文投稿中)
|