心電図同期MRIによる小児心筋症の組織学的診断の確立
Project/Area Number |
04670579
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
市田 蕗子 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (30223100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二谷 立介 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (80126549)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 心電図同期MRI / 心筋症 / 組織診断 |
Research Abstract |
小児期肥大型心筋症において、MRI所見と、心エコー、タリウム心筋イメージングおよび心筋組織生検所見を比較検討し、肥大心筋形態の把握と心筋組織性状の評価に関し、MRIの臨床上の有用性を検討した。 対象は、小児期肥大型心筋症8例(5カ月ー13歳)で、閉塞性2例、非閉塞性6例である。心筋肥厚の形態診断に関しては、MRI所見の精度が高く、心筋肥大の全体像を把握する上で、心エコーよりも優れていた。 高度に心筋肥大が進行している4例では、タリウム心筋イメージング上、肥大心筋部位に一致して、高いRI集積と斑状の欠損像が観察された。これらの症例では、MRI上もT2及びプロトン密度強調画像において、肥大心筋に不均一に高信号域で出現した。また、この高信号域は、Gadolinium-DTPAにより造影効果が認められた。心筋組織生検では、心筋細胞の肥大と錯綜配列の他、間質の線維化が認められた。 次第に心拡大と心不全を来した例では、経時的なMRI検査上も、肥大心筋とひ薄化が混在する信号強度の不均一性と高信号域の拡大が進行した。タリウム心筋イメージング上も、RI集積の斑状の欠損像が著明となった。死後心生検では、肥大心筋と錯綜配列の他、心筋細胞の変性や筋原線維の粗造化が著明で、強い組織障害が認められた。この症例においては、経時的なMRI検査により、心筋の組織障害の進行がある程度予想できた。 MRI T2強調画像にみられる高信号域の診断学的意義は、タリウム心筋イメージングや、心筋生検所見と比較すると、肥大心筋部位における微小循環障害、線維化、心筋細胞変性などの組織学的変化を表している可能性がある。MRIは、肥大型心筋症における心筋組織性状の評価に関しても、何等かの診断情報を得る可能性があり、その経過観察上極めて有用である。
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Report
(1 results)
Research Products
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