新生児期におけるCD8陽性細胞傷害性T細胞の機能とその分化成熟機構に関する研究
Project/Area Number |
04670581
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
関 秀俊 金沢大学, 医学部, 講師 (60171328)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | CD8陽性T細胞 / CD57陽性細胞 / 細胞傷害活性 / パーフオリン / IL2 / TCRγδ細胞 / CD45RO抗原 |
Research Abstract |
臍帯血CD8細胞中のCD45ROの比率は約3%と低いが年令依存性に増加して一歳頃には12%となり成人では28%となる。一方、CD57陽性細胞も臍帯血中のCD8細胞およびCD16陽性NK細胞にはほとんど検出されないが、年齢とともに増加し成人ではCD8細胞の5〜35%が陽性になる。成人CD8細胞をCD45RO抗原の有無で分画しOKT3産生ハイブリドーマを標的細胞としてキラー活性を調ベても両者に有意な差は認められない。しかしCD57陽性CD8細胞のCD3依存性細胞傷害活性はCD57陰性細胞に比較し著しく増強しており、酵素抗体法にて細胞質パーフォリン(PF)の増加も確認された。CD57陰性CD8細胞ではPFはほとんどみられないがPFのmRNAは確認できた。CD57陰性分画はIL4、IL6、IFNγ、TNFなどのサイトカインの単独刺激ではキラー活性の誘導は認められないが、IL2刺激により明らかな活性の増強がみられ、IL2に反応するキラー前駆細胞が存在すると考えられた。臍帯血CD8細胞はCD57陰性でPFの産生もほとんどなく、細胞傷害活性も極めて低下している。72時間IL2刺激にてもキラー活性の増強は低くく、キラーT細胞の未熟性が示唆された。 成人CD4細胞中にはわずかではあるがCD57陽性細胞が存在し(0〜12%)、形態的にはLGL様でありPF陽性で、強いCD3依存性細胞傷害活性を有している。またPFのmRNA発現はCD57陰性細胞群では全く認められないが、CD57陽性細胞ではCD57陽性CD8細胞と同程度増強していた。成人TCRγδ細胞のCD57抗原発現は3〜85%で個人差が大きいが、この細胞はすベてがLGL様形態をしていた。CD57抗原の発現の有無に関わらずすベてがPFを保有しており、PFのmRNAレベルにおいても差が認められなかった。臍帯血TCRγδ細胞のPFはほとんど認められなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)