小児重症筋無力症の成因とその多様性に関する免疫遺伝学的研究
Project/Area Number |
04670604
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松田 博 愛媛大学, 医学部, 教授 (30035703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 武彦 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (40157920)
林 正俊 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (00164963)
貴田 嘉一 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80093409)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 重症筋無力症 / HLA / リンパ球サブセット / 抗AchR抗体価 / T cell proliferation / ペプタイド |
Research Abstract |
重症筋無力症(MG)の病態発現機序を明らかにするために、MG患者のHLA型、T cell subset、抗AchR抗体価、更にAchRα‐Subunitの細胞外領域のアミノ酸配列に従って作製した2種類のpeptides(P_1,P_2)を用いてT cell proliferative responseとELISAによる抗peptide抗体価を測定した。P_1,P_2はラットに対するT cell epitopeとして既に報告している。 15名のMG患者を対象として免疫療法前のT cell subsetのpatternを検討したが、CD4/CD8,CD4/2H4はVariationが大きく、CD3/TCR‐γδ、CD3/IL‐2Rは正常controlと同じpattern、CD3/HLA‐DRは個々の患者での変動が大きく、特に有意のpatternは得られなかった。更に13名のMG患者を対象としてTcell proliferative assayを行った結果、PHA,ConA,PWMに対しては正常controlと比べると低いが相当の反応を示した。P_1では4例にP_2では3例にactivation responseを認めたが、Stimulation Indexは全例3以下だった。姉から骨髄移植を受けた後chronic GVHDとMGを発症した症例では前述のT cell subsetのpatternに差はないが、PHA、ConA responseは有意に抑制され、peptideに対するT cell proliferationがP_1に対して有意に高いresponseを示した。また抗AchR抗体価もMG症例で高値を示したが、Donerの姉では陰性であった。同一家系で調べたHLA型では、identical twinでも、またchronic GVHD症例以外の兄弟例でも同じHLA型を示す2人のうち1人しかMGを発症しなかった。またこの時の抗AchR抗体価も発症例では明らかに高値を示すが、発症していないRelativesでも陽性を示す例が多かった。 これらの結果は、抗AchR抗体価、HLA型は発症機序に重要な役割を演じ、T cell subsetや抗原あるいはMitogenに対するT cell responseは病態を明確に反映するが、それのみでは発症の決定要素とは成り得ないことを示し、MGの病態のHeterogeneityを示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
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