Project/Area Number |
04670840
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小林 紘一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80051704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿崎 徹 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00224345)
加藤 良一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00161133)
菊池 功次 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40129408)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Keywords | 人工赤血球 / ヘモグロビンカプセル化 / 酸素運搬能 |
Research Abstract |
ヒト由来のヘモグロビンをリポソームの中にカプセル化したヘモグロビンカプセル化人工赤血球(Artificial Red Cell,以下ARC)の生体中における酸素運搬能について検討した。 実験方法:体重8kg前後のビーグル犬を全身麻酔し、調節呼吸とした(室内気下)。30ml/kg(循環血液量の40%に相当)の脱血し次いでこれに相当する量のARCを静脈内投与するということを繰り返し循環血液量の70%までの交換脱血実験を行った。心拍出量、血中のビーグル犬のヘモグロビン量、ARCのクリット値よりARCの定量を行いビーグル犬のヘモグロビンおよびARCによる酸素運搬量と、ビーグル犬のヘモグロビンおよびARCからの酸素消費量(VO_2)を別々に求め経時的に観察した。 結果:各測定時における酸素消費量(VO_2)の変化をに示した。 白で示されるRBCの部分はビーグル犬自身のヘモグロビンから、黒塗りの部分はARCから消費された酸素量を示している。Iは出血前(コントロール)、IIは33%脱血直後、IIIは脱血後30分、IVは33%脱血交換後、Vは55%脱血交換後、0は70%脱血交換後における酸素消費量である。 このように本実験においてヘモグロビンカプセル化人工赤血球が肺において酸素を結合しこれを末梢組織まで運搬し、組織で放出しており、さらにこの酸素が組織で利用されていることが示された。
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