Project/Area Number |
04671158
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安永 哲也 大阪大学, 歯学部, 助手 (70182342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今里 聡 大阪大学, 歯学部, 助手 (80243244)
鳥居 光男 大阪大学, 歯学部, 助教授 (30116066)
土谷 裕彦 大阪大学, 歯学部, 教授 (40028709)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 非溶出性抗菌剤 / 抗菌性モノマー / 歯面塗布材 |
Research Abstract |
我々は従来より非溶出型抗菌性コンポジットレジンの開発を目指して研究を続けてきた。そして、抗菌剤にメタクリル基を導入することにより、重合性のある抗菌剤すなわち抗菌性モノマーを2種類合成した。これまでの研究により、抗菌性モノマーを添加したコンポジットレジンは抗菌剤を溶出しないにもかかわらず、その表面で抗菌性を発揮し、表面に接触した細菌を殺菌することが明らかになっている。 今回は抗菌性モノマーをシーラント材に配合して、非溶出型抗菌性歯面・根面塗布材を試作し、諸性質を検討した。抗菌性モノマーの1つであるMDPB(4級アンモニウム塩である臭化ドデシルピリジニウムにメタクリル基を導入したもの)を市販の光重合型フィッシャーシーラント(ティースメイトA,クラレ)にそれぞれ0.5%,1%および2%(重量部)溶解させ3種類の塗布材を調製した。各塗布材を光重合後、赤外線吸収スペクトルを測定し重合率を算出したが、3種ともMDPB不添加のコントロールの重合率との間に有意差を認めず、この程度のMDPBの添加は重合に影響しないことが明らかとなった。しかし、試作塗布材のベースに用いたティースメイトAが、フィラーを含まないフィッシャーシーラントであるため、円盤型モールドに填入し、ストリップスで圧接して光重合しても表面にはかなりの量の未重合層があるもようで、S.mutansに対する阻止斑形成試験を行うと、3種とも阻止斑を生じた。そこでアルコール洗浄により未重合層を除去した結果、阻止斑の形成はみられなくなり、しかも試料下面での菌の増殖は抑制され、非溶出型の抗菌性が確認された。臨床応用に際して問題となる変着色についても検討した。MDPB不添加のコントロールと比較して、より強く黄色方向へ変色する傾向が認められたが、着色はコントロールより少ないことが明らかとなった。
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