Project/Area Number |
04671181
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
浜崎 辰夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70228534)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 微小重力 / 骨芽細胞 / 細胞増殖 / クリノスタット / 高重力 |
Research Abstract |
骨組織に対する長期の荷重負荷の除去は、骨吸収と骨形成の両者を阻害すると考えられているが、その生理的な機構はほとんど解明されていない。これらの変化を細胞レベルで観察するため、マウス骨芽細胞由来培養細胞を模擬微小重力(クリノスタット)下で培養し、重力の減少が細胞の増殖や分化に及ぼす影響を解析した。これまで培養細胞に対する荷重付加を取り除く環境を作り出すためクリノスタット回転培養(模擬微小重力)の手法が広く用いられてきた。しかし、これらの手法においては回転による振動や細胞培養液の対流または流動によってもたらされる要因を排除することが困難であった。従って、我々は模擬微小重力環境を作り出す為に水平軸回転(模擬微小重力)と垂直軸回転(回転対照)の2軸を持つクリノスタットを開発し、この装置を用いてMC3T3細胞とHeLa細胞の増殖や細胞周期に模擬微小重力の及ぼす影響を調べた。24時間の静置培養後、模擬微小重力下で48時間培養した骨芽細胞は、静置対照群と比較して14-38%細胞の増殖が阻害された。一方、回転対照群(水平回転培養)は、増殖抑制は殆ど受けないことがわかった。また、骨芽細胞に対する対照細胞として用いたヒト子宮癌腫由来のHeLa細胞では、増殖抑制は-2-29%であり、骨芽細胞ほどは模擬微小重力の影響を受けないことがわかった。更にこれらの細胞の細胞周期をフローサイトメトリーで分析した結果、対照群と実験回転群との細胞周期のパターンでは、クリノスタット回転群のS期が若干高くなったが、有意な差は認められなかった。これは細胞周期の特定の時期が模擬微小重力の影響を受けるのではなく、細胞周期全体が遅延することを示している。現在、骨芽細胞の遺伝子発現に及ぼす模擬微小重力の影響を調べるために、細胞増殖に関連した因子のmRNA発現を解折している。
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