がん細胞に特異的なヘキソキナーゼの活性発現機構と生理的役割
Project/Area Number |
04671356
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
寺田 弘 徳島大学, 薬学部, 教授 (00035544)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | がん細胞 / II型ヘキソキナーゼ / エネルギー代謝 / ミトコンドリア / 遺伝子構造 |
Research Abstract |
申請者らは最近、がん細胞において、正常細胞に比べ100倍も高い活性を示すヘキソキナーゼに注目した研究を行い、がん細胞中では、4種あるヘキソキナーゼアイソザイムのうち、II型と呼ばれるアイソザイムの転写が特異的に亢進し、高いヘキソキナーゼ活性を担っていることを見い出した。本申請研究では、従来の研究を発展させ、以下に示す知見を得た。 1.がん細胞での高い糖輸送活性は、GLUT1と呼ばれるアイソフォームによって特異的に担われていることが知られている。そこで、GLUT1の転写が促進される条件下での、ヘキソキナーゼアイソザイムの転写レベルを検討した結果、これらの条件下では必ずII型ヘキソキナーゼの転写も特異的に亢進していることを見い出した。以上のことから、これら2種の遺伝子は、細胞のがん化というシグナルによって協調的に転写調節を受け、がん細胞持有のエネルギー代謝系を構築していることを結論した(投稿中)。 2.細胞のがん化に伴う、II型ヘキソキナーゼの転写促進機構を解析すべく、本遺伝子のクローン化を行った.その結果、遺伝子の全長を含むクローンを得て、これらを解析することに成功した(投稿準備中).現在、細胞のがん化に伴って、本遺伝子の転写が促進される機構について解析を進めている.また、ヘキソキナーゼの遺伝子は、グルコキナーゼの遺伝子が2量体化することによって形成されたのではないかと考えられていたが、遺伝子の単離によってこれを証明することに成功した(発表研究論文).
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Report
(1 results)
Research Products
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