内分泌組織におけるFGFの活性化機構についての研究
Project/Area Number |
04671497
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
江本 直也 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50160388)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | FGF / プロテオグリカン / ヘパランサルフェイト / Extracellular Matrix |
Research Abstract |
Fibroblast Growth Factor(FGF)は甲状腺をはじめとする内分泌組織にも存在しているが、その活性は正常成人においては、きわめて重いと考えられる。この活性を制御する重要な因子としてプロテオグリカンをはじめとするEntracellulan Matrix(ECM)がきわめて重要な役割を果たしていることは多くの報告で示されている。今回、我々は甲状腺細胞のCell lineであるFRTL-5細胞を使って、細胞表面のプロテオグリカンの増減及びそれによる細胞増殖の変化を検討した。まず、細胞表面のプロテオグリカンの測定法を検討した。FRTL-5細胞を^3H‐グルコサミン又は^<35>Sでラベルしておく。一定時間后、液替えし、特異的酵素であるヘパリチナーゼを作用させ、培養液中に増加する放射性活性を細胞表面のヘパリチナーゼ感受性グルコサミンであるヘパランサルフェイトとして評価する。この測定を用いるとFRTL-5細胞の細胞表面ヘパランサルフェイトはTSHの投与により、用量反応性に増加することが判明した。TGF-βやFGFでは明らかな変化はなかった。FGFが細胞表面のレセプターに結合して作用を発現するには、細胞表面のヘパランサルフェイト又はヘパリンの存在が不可欠であるとされている。TSHの投与によりFRTL-5細胞においては細胞表面のヘパランサルフェイトが増加し、さらにbasic FGFのlow affinity bindingも増加した。一方、ヘパリチナーゼを使ってFRTL-5細胞表面のヘパランサルフェイを減少させてやると、FRTL-5細胞によるDNA合成、すなわち細胞増殖は抑制された。この抑制はヘパリンの投与により解除された。このように細胞表面のプロテオグリカンが変化するだけでも、細胞増殖に大きな変化が出ることが証明された。この変化を起こすものの1つとしてプラズミノーゲンアクティベーターがあるが、測定してみたところFRTL-5細胞では検出できなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)