Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿多 雄之 川崎医科大学, 医学部, 助手 (50184180)
和田 秀穂 川崎医科大学, 医学部, 助手 (70191830)
杉原 尚 川崎医科大学, 医学部, 講師 (60140505)
神崎 暁郎 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40148698)
山田 治 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (50104790)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
細胞骨格から見た赤血球膜異常症の病因・病態に関して,下記の分子生物学的研究を行った。 (1)β-Spectrin異常症: 本症患は世界で8家系の報告があるが,このうち2家系が当教室で発見されている。この両者について遺伝子解析と病態解明を行った。 (a)β-Spectrin Tokyo(Spβ^<220/216>): 本症は,β-spectrin geneのcodon 2059においてGCCAGC→GCAGCTのごとく,exon Xにおける1塩基欠失を有し,その結果,β-spectrin分子の短縮(truncation)をみるものであることが判明し,論文として公表した(Blood 80:2115-2127,1992)。 (b)β-Spectrin Yamagata(Spβ^<220/214>): 本症は,これもβ-spectrin geneのC末端における1塩基置換(CCACG/gtgggc→CCACG/gtgagc)によるexon Xの343塩基の欠失をみることが判明し,現在,論文投稿中(Brit.J.Haematol.)である。 (2)Band4.2欠損症: 本症は,わが国にほぼ特有な疾患として注目されているが,その病因としての遺伝子異常(codon 142におけるAla→Thrへの点変異)を発見し,論文として公表した(Blood 79:1846-1854,1992)。またその病態解明を行い,その成果を招待論文として印刷中(Amer.J.Med.Sci.,1993)である。また,本疾患の異常所見を電顕・生化学的に検討し,印刷中(J.Clin.Invest.)である。さらに本症に関する全貌をinvited reviewとして,Biochim.Biophys.Acta Protein Structure and Molecular Enzymology Reviewsにおいて印刷中である。
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