Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
単位立方体Voxelの集まりとして3次元ディジタル画像を表現する手法と,多面体としてその表面だけを表現する手法とがある.本研究では,前者すなわち,3次元画像を単位立方体の集合として取り扱う立場から議論を展開した.この場合,3次元画像を3次元格子点の部分集合として取り扱うことができる.格子点上の幾何学はディジタル幾何学とよばれ,計算機による形状解析の基礎となっている. 格子点上の曲線や曲面を,量子化された曲線・曲面と考えれば,格子点上の形状の特徴量は,差分や和分によって微分幾何学的に定義するのが自然である.特に,格子点上の1階差分は方向符号と呼ばれている.方向符号を利用すると,閉曲線の囲む図形の面積などの大局的幾何特徴量や曲率などの局所的幾何学量を計算できるだけでなく,図形の融合や分離などの基本的幾何学処理を代数的に記述できる. 本研究では,格子点の球面座標表現を利用して,自然な対称性のある3次元方向符号を導きその性質を解明した.まず,3次元の離散近傍が2次元平面上の4種類の近傍,すなわち,正方格子上の4近傍,8近傍,長方格子上の8近傍,正三角形格子上の6近傍の合成になっていることを明かにした.次いで,3次元近傍の性質を利用して,3次元離散図形の境界が空間的に配置した2次元離散図形の境界の合成になっていることを示した.また,3次元離散図形の境界抽出算法,境界の方向符号化法,および,境界の連結グラフの計算法を提案する.3次元の離散近傍が2次元の離散近傍の合成になっていることを利用すれば,いくつかの2次元離散図形に対する処理を並列に行うことで,3次元散離図形の境界面抽出,および,境界の連結グラフの構成法を実行できることを示した.
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