ガングリオシドのみを水解する形質膜シアリダーゼの構造と機能の研究
Project/Area Number |
04680152
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮城 妙子 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (50006110)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | シアリダーゼ / 形質膜 / ガングリオシド |
Research Abstract |
われわれは、これまでラット脳や肝を材料として、基質特異性や細胞内局在を異にし、免疫学的にも区別される4種のシアリダーゼ(リソゾーム内腔性、細胞質性、リソゾーム膜性、形質膜性シアリダーゼ)の存在とその性状を明らかにしてきた。本課題では、これらのうち、細胞表層にあってガングリオシドの修飾に与かることが予想される形質膜シアリダーゼに着目して研究を進めた。構造や機能の解析を目的として、酵素蛋白の完全精製を試みる一方、生理的あるいは病的変化に伴う活性変動した調査した。 ラット腹腔マクロファージをOK-432で活性化すると、形質膜シアリダーゼ活性は3〜5日後には約8倍に上昇し、9日後には刺激前に戻った。それは表層抗原アシアロGM1の発現と平行していた。また、このシアリダーゼは、マウス表皮由来JB6細胞の悪性形質転換によって活性上昇することもわかった。ラット脳形質膜シアリダーゼと完全に免疫学的に交叉するウシ脳酵酵素の高度精製を試みた。ウシ脳ではシナプトソーム膜に局在することを確認したが、大量精製を目的としたため、ウシ脳顆粒画分を出発材料とした。トリトンX-100とデオキシコール酸で可溶化後、DE-52、オクチルセファロース、ヘパリン-セファロース、セファクリルS-200、RCA-アガロース、モノQ、スーパーローズ12のカラムクロマトグラフィーをつないで、顆粒画分から20000倍以上の精製標品を得た。電気泳動やゲル濾過、蔗糖密度勾配遠心によって分子量の算定を行っているが、それぞれの値が異なり、真の分子量の決定を急いでいる。また、この精製標品は、ほとんどガングリオシドのみに作用するが、α2→3≧α2→8>α2→6シアリル結合の順に水解した。この酵素がガラクトース残基を有する糖タンパクであることもわかった。精製標品を用いてペプチドシークエンスへと進めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)