再構成系による大腸菌蛋白質膜透過系の分子機構の解析
Project/Area Number |
04680183
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代謝生物化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳田 元 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授 (40125943)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 蛋白質膜透過 / 再構成系 / Sec因子 / プロテオリポゾーム / 大腸菌 / 前駆体蛋白質 |
Research Abstract |
大腸菌の蛋白質膜透過系は、精製したSecA、SecEおよびSecYから再構成できることを明らかにしている。この再構成系を用い、膜透過系の構造と機能について以下の点を明らかにした。 1.必須因子である膜内在性SecEは、分子量約14,000の比較的小さい蛋白質であり、3箇所の膜貫通領域を持つと考えられている。遺伝子工学的手法によって、3番目の膜貫通領域のみからなる欠失SecEを作製し、これを大量発現させた大腸菌から精製した。再構成系によって、欠失SecEが正常SecEに匹敵する活性を有していることを明らかにした。また、欠失SecEはSecYと相互作用することも示した。SecEの機能は、C-末端領域の膜貫通部分に集中して存在することが明らかとなった。欠失SecEは、分子量が約6,000の低分子でありながらなお必須因子として機能する。この蛋白質の構造と機能の詳細を更に検討している。 2.再構成活性は反転膜小胞の活性に比べ低いが、大腸菌の細胞質膜には、再構成活性を著しく促進する因子が存在することを見いだした。この因子を膜から可溶化し、均一に精製した。精製因子をSecEやSecYと共にプロテオリポゾームに再構成すると、膜透過活性が20倍以上促進された。部分アミノ酸配列を決定した結果、新因子であることが判明しSecGと命名した。またこの因子の構造遺伝子の一部と思われるDNA配列が、データベース検索の結果明らかとなった。現在この遺伝子のクローニングを行っている。SecG変異株の作製、SecG大量発現系の構築、SecGの精製ならびにその役割の生化学的解明等、今後一層新たな展開が期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)