Project/Area Number |
04680257
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分子遺伝学・分子生理学
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
深見 泰夫 神戸大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (00156746)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | プロテインキナーゼC / タンパク質リン酸化 / 発がんプロモーター / 細胞周期 / 卵成熟 |
Research Abstract |
アフリカツメガエル卵母細胞の卵成熟過程は第1減数分裂の前期(G_2/M期)で一時停止しており、プロゲステロンの刺激によって再び細胞周期が進行して卵が形成される。この時、卵成熟促進因子(MPF)が活性化されることが知られている。卵成熟はプロゲステロンの他、インスリンや発がんプロモーターのホルボールエステル(TPA)によっても誘導されることから、タンパク質のリン酸化がその過程に重要な役割を果たしていると考えられている。本研究の準備段階としてこれまでに、アフリカツメガエルの未成熟卵母細胞では、TPAによって活性化を受ける少なくとも2つのプロテインキナーゼC(PKC)サブタイプ(xPKCI及びII)が存在していること。また、TPAによって卵成熟を誘導した時、2つのサブタイプの内の一方(xPKCII)のみが消失していくことが明らかになっている。本研究では、卵母細胞の成熟過程におけるPKCの役割を明らかにするためさらに詳細な解析を行ない、以下の知見を得た。(1)TPAによって誘導されるxPKC2の消失は、プロゲステロンやインスリンによる卵成熟誘導時には観察されない。(2)TPAによってH1キナーゼ(=MPF)の活性化を伴う卵成熟が見られる。(3)TPAによる卵成熟は、タンパク質合成を必要としない。(4)低濃度のTPAによってxPKCIIを消失させた卵母細胞でも、高濃度のTPA,プロゲステロン,インスリンのいずれによっても卵成熟が誘導される。(5)xPKCI,IIに加えて、新しいPKC活性の存在が確認された。これらのことは、TPAによる卵成熟に、xPKCIIが関与している可能性が低いこと、また、xPKCIもしくは新たなPKCサブタイプが関与している可能性を示唆している。
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