クレイク・オブライエン錯視とエーレンシュタイン錯視の統合的研究
Project/Area Number |
04801016
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychology
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
濱田 治良 徳島大学, 総合科学部, 教授 (80109404)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 明暗錯視 / 視覚情報処理 / クレイク・オブライエン錯視 / エーレンシュタイン錯視 |
Research Abstract |
人の光刺激に対する明るさ感覚は、感覚器から大脳に至る情報処理システムを通して成立する。人は、視覚情報処理による客観的事象から主観的事象への変換に基づいて、外界に適応している。この変換に伴って様々な錯視現象が現れるが、本研究ではクレイク・オブライエン錯視とエーレンシュタイン錯視と呼ばれている明暗錯視を取り上げた。クレイク・オブライエン図形は、内側は緩やかな輝度の変化を有し、外側は急激な輝度の段差を有するエッジを一様輝度面に垂直方向に帯状に描いて作成された。緩やかな輝度の変化としては、一様輝度から徐々に低下する黒のエッジ、および徐々に上昇する白のエッジを設けた。一方、エーレンシュタイン図形は、細い黒の線分あるいは白の線分を隙間を置いて、水平方向に向かい合わせて配置して作成された。更に、クレイク・オブライエン図形とエーレンシュタイン図形の複合図形が作成された。これらの図形はTHINK Cによるコンピュータ・グラフィックスでカラー高解像度モニタ上に提示された。予備的実験を実施し、各図形に於ける最適輝度分布を探索した。また、測定方法としては、自由評定法ず最も効率的な、妥当な方法であることが判明した。この測定法の特徴は、標準刺激を用いずに、明るさ感徴をその強さに応じて数値(小数を含む)で自由に評定することである。来年度以降において、数名の被験者を対象にして錯視量を定量的に測定し、上述の3種類の図形における錯視量を比較検討する。この比較検討によって、クレイク・オブライエン錯視とエーレンシュタイン錯視の成立機序の相違点を明らかにしたい。特に、これらの錯視が視覚情報の処理過程の同一階層で成立しているのか、或いは異なる階層で成立しているのかを理論的に明らかにしたい。
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Report
(1 results)
Research Products
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