Project/Area Number |
04804048
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機・錯塩・放射化学
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮島 直美 北海道大学, 理学部, 講師 (10199482)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 液晶性金属錯体 / 配向秩序解析 |
Research Abstract |
本研究の目的、は金属中心に由来する物性の一端として二軸的なネマティック配向秩序の可能性を検討することにあった。右図I〕.KA.〔の型の既知メタロネマトゲンに対しては液晶相における配向性を明らかにし(1)、またキレート骨格をII〕.KA.〔の型のものに拡張して実際にそのような秩序を持つ液晶性金属錯体を創出することを試みた(2)。以下に得られた知見をまとめる。 1.サリチルアルディミン系メタロネマトゲンの配向秩序解析 当初計画したコノスコープ観察については、高温域で垂直配向単一試料を確実に保持する条件が厳しく、光学的二軸性の証拠を得る努力は継続中である。一方、磁場配向を用いた配向秩序解析が進展した。X=4-メトキシベンゾイルオキシ基、Y=アルキル基の同族系列に対し、Ni錯体のNMR解析とVO錯体をスピンプローブとして用いるESR解析を行ったが、結果は共に一軸性配向を仮定すると異例に大きな秩序パラメータを与えることがわかった。以前に得られている同様な結果とあわせ検討して、その原因を解明して行く計画である。 2.新規β-ケトイミン系メタロメソゲンの合成 X=Y=アルコキシ基の最も単純な2環系配位子を用いた銅錯体はすべて非液晶性であった。この種の分子にはカラミティック液晶が期待されるので、まずY=4-アルコキシベンゾイルオキシ基に替えてより棒状に近い3環系化合物にすると、複雑な光学的組織を示す中間相が得られた。そこでXに加えて2,3-位もアルコキシ長鎖で置換して他方にディスコティック性を導入すると、50〜80℃の温度範囲に液晶と思われる相が出現した。今後これら各相を同定し、必要な分子構造の改変を行う予定である。
|