実験データと計算力学に基づく逆問題解析法の適用に関する研究
Project/Area Number |
04805043
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
土木構造
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
浜田 純夫 山口大学, 工学部, 教授 (30164908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 秀明 山口大学, 工学部, 助手 (20207905)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 逆問題解析法 / 拡張カルマンフィルタ / 不確定構造系 / 最適化法 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究は、現象に関する観測結果(補助情報)をもとに、これを合理的に説明する支配方程式を求めたり、未知の境界条件等や材料特性等を推定する逆問題解析の手法の確立を目的に行った。まず、始めに本研究では、支配方程式が既に微分方程式として与えられている場合として、コンクリート構造物の熱伝導現象について温度の測定結果から種々の熱特性値の推定を行った。推定には、熱伝導は非定常な現象であるため、動的システムの最適化法である拡張カルマンフィルタを用いた。熱特性値の推定結果は実際の熱特性値と非常に良く一致した。次に、構成する材料に不確かさが存在する不確定構造物に地震力などの動的外力が作用する場合について、その応答の時刻歴から逆に材料特性値の推定の適用性を検討した。その結果、感度を用いた最適化法(例えば拡張カルマンフィルタ)では、同程する材料特性が減衰に関係するものであれば推定は可能であるが、系の固有振動数に関係するもの(例えば剛性や質量)では時間が進につれて位相差が生じるため推定には感度を用いない別の方法を考える必要がある。 支配方程式の推定では、まず未知の入力情報、支配方程式を適当に仮定して順解析を行い、得られた結果と与えられた補助情報(観測結果)との残差二乗和を最小にする最適化問題に帰着させて解析を行った。最適化においては設計変数が膨大になるため通常の最適化のアルゴリズムは適用できなかった。そこで、新しい最適化手法として遺伝的アルゴリズムを用いた。遺伝的アルゴリズムは対象とするシステムを遺伝子情報として表現し、これに自然淘汰による進化のプロセスを経させることで、より良いシステムへと発展させる最適化手法である。この手法を用いれば自然淘汰による進化の過程で、いままで予期できなかった支配方程式が突然変異により導かれる可能性もある。遺伝的アルゴリズムを用いた支配方程式の推定に関しては現在進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)