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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
水溶性カリックスアレンの金属認識能について主にX-線結晶回接法を用い,その包接メカニズムについて明らかにした。水溶性カリックスアレンの金属認識に関しては現在までアルカリ金属の例が報告されているが遷移金属との錯体形成について明らかにした。又,これらのカリックスアレン金属錯体は超分子としての可能性を示唆するものであり生体模倣触媒等の可能性を秘めるものであり興味深い。一方,末修飾のカリックスアレンとの金属認識能についても報告した。現在まで報告されているカリックスアレンは全て化学修飾を介した誘導体の錯体形成例であったが末修飾t-ブチルカリックス(4)アレンとアルカリ金属との錯体例について報告した。(Fumio Hamada,Kerry D.Robinson,Jerry L.Atwood,“Alkali Metal Salts of Oxganions of P-teit-Butylcalix(4) arene"Supramol.Chem掲載決定)。一方包接化合物として知られるシクロデキストリンの分子認識センサー特性についても検討した。修飾残基としてスピロピラン,アゾベンゼン及びダンシルグルシン残基を導入した。それぞれの誘導体についてステロイド,テルペン等のブスト分子に対する分子認識能力について明らかにした。スピロピラン修飾シクロデキストリンの場合開環型,閉環型では分子認識能に弱いながら差が観察され,さらに空孔径の大きいスピロピラン修飾α-シクロデキストリンの場合への拡張が期待される。アゾベンゼン修飾シクロデキストリンの場合も光異性化に伴い分子認識に顕著な差が観察された。ダンシルグルシン修飾γ-シクロデキストリンの場合は,ステロイド分子に対し高い分子認識選択性が観察されセンサーとしての有用性を示唆した。(Fumio Hamada,Tetsuo Osa,and Akihiko Ueno,“Dansgl-Modified r-cyclodextrin as a Fluorescent sensd of Molewlan Recognition."J.Incl.Phenon投稿中)。
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