Project/Area Number |
04807180
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
水谷 修紀 国立小児病院, 小児医療研究センター・感染症研究部・ウイルス研究室, 室長 (60126175)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | bcl-2 / IL-6 / p190BCR / ABL / アポプトーシス / BCL-2 |
Research Abstract |
p53変異を有するp190BCR/ABL細胞株(KOPM30)の細胞死のメカニズムについて我々はいくつかの興味ある知見を得た。 KOPM30はIL6刺激により約10-15%の分画で細胞死が誘導される。KOPM30には細胞内のbcl-2発現の強いものと弱いものの2相性が認められ、IL-6刺激によってbcl-2発現の弱い分画が消失した。bcl-2発現と細胞死の関連を明らかにする目的でレトロウイルスベクターにヒトbcl-2cDNAを組み込みこのウイルスによりKOPM30を形質転換し、bcl-2を約20倍強く発現するKOPM30-B5をクローニングした。この細胞をIL-6存在下で培養すると細胞死は全く誘導されなかった。このことはIL-6が増殖因子として作用するためには細胞内bcl-2発現に裏打ちされていることが必要とされていることを示唆していた。そこでbcl-2翻訳開始コドンを含む20bpのantisense fragmentを発現ベクターに組み込んだものを作成し、これをU937細胞株に導入した(AS-U937)。AS-U937をIL-6で刺激したところ顕著な細胞死を誘導することができた。 現在CD20抗原を発現するプラスミドとbcl-2antisense plasmidとのcotransfectionによるアッセイ系を確立しているところであるが、我々の今回の実験結果はIL-6などの増殖因子が細胞増殖作用を発揮するためにはそのレセプター発現が認められることと同時に細胞内におけるbcl-2などの生存因子の発現が必要とされていることを物語っており、サイトカイン研究における新しい視点を提供するものと考えられる。
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