構成的に活性化されているタンパク質リン酸化酵素の深索
Project/Area Number |
04808029
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代謝生物化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
滝澤 温彦 大阪大学, 理学部, 助手 (60154944)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 構成的タンパク質リン酸化 / タンパク質リン酸化酵素 |
Research Abstract |
1.構成的なタンパク質リン酸化の血小板顆粒分泌における生理的役割。 分泌顆粒の細胞内局在にリン酸化がどのような影響を及ぼすか調べた結果、細胞膜近傍に局在している分泌に関与する顆粒の割合は、リン酸化によらないことがわかった。つぎに、これら標品をカルシウム刺激したところ、リン酸化されていない標品では、分泌可能なリン酸化標品でみられる細胞膜と顆粒をつなぐ橋状構造は形成されなかった。これらの結果から、構成的タンパク質リン酸化は、分泌の最終段階、カルシウムによる顆粒と膜をつなぐ分泌装置の構造変化を誘起することに必須であることが明らかになった。 2.顆粒分泌に関与する構成的にリン酸化されるタンパク質。 分泌に関与するリン酸化タンパク質を同定する目的で、血小板から効率良く顆粒分画を得る方法を確立した。つぎに、ATPおよびATPγSでリン酸化される血小板タンパク質の中で、顆粒分画に濃縮されているものとして、150-,74-および47-kDaのタンパク質を同定した。また、カルパイン活性化による分泌阻害と平行して、150-kDa顆粒タンパク質、88-kDaアクチン結合タンパク質とは異なる78-kDaタンパク質が消化されることを見出した。現在これらのタンパク質の精製を行っている。 3.構成的に活性化されているタンパク質リン酸化酵素。 血小板から、リン酸化酵素の基質となる構成的にリン酸化されるタンパク質は精製されていない。そこで、構成的にリン酸化されているタンパク質として、カエル卵からヌクレオプラスミンを精製した。ヌクレオプラスミンは、未成熟卵では脱リン酸化型で、成熟卵では多数の部位がリン酸化されている。しかしリン酸化酵素の実体は不明である。この系を用いることで、構成的なタンパク質リン酸化に関与しているリン酸化酵素の共通の特性が明らかになるものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
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