Project/Area Number |
04F03812
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
土木環境システム
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴崎 亮介 東京大学, 空間情報科学センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SWAIN Dillip Kumar 東京大学, 空間情報科学センター, 特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 気候の変化 / 地球温暖化 / 大気の褐色 / 米生産高 / CERES-riceモデル / アトモスフィアリック・ブラウン・クラウド / 遺伝子型係数 |
Research Abstract |
現在のアジアにおける穀物生産は地球の温暖化及び大気の褐色雲(ABC)に起因する複雑な気候のリスクが懸念される。ABCはバイオマス燃焼と産業排出物から発生する汚染物質で、特に南アジアやベンガル湾などで12月〜4月に確認されている。ABCが最も直接的に影響を及ぼすのが地表に到達する太陽熱の減少・大きな雨滴粒子の形成が抑制される事により生じる効果的な降水量の減少であり、結果として農業生産性の減少を招く。このような気候の変化がインド及びスリランカの米生産高に与える影響について農作物シミュレーションモデルCERES-Rice DSSAT v.4.0を用いて検証した。各年のMahamaya(成熟日数120日)とRanjit(成熟日数150日)の両品種の80kg N/ha適用下における模擬穀物生産高をインドの生育期における降水量と比較した。Mahamayaの1997年〜2000年の穀物生産高の変動範囲よりもRanjitの1984年〜1995年の方がより大きな変動が表れた。長年にわたるRanjitの穀物生産高の変動は降水量と生育期の誤配と関連がある。1℃〜4℃への気温の上昇がMahamayaの穀物生産高を減少させた一方で、Ranjitの穀物生産高は気温がシミュレーションでは生産高の減少を示した点を上回る2℃まで上昇しても、わずかに増加した。1℃〜4℃への気温の上昇は全ての品種において開花や成熟日数等の音韻事象を2〜10日短縮させた。全般にMahamaya種は穀物生産高が<2%の減少、Ranjit種は二酸化炭素の増加と気温の上昇により6%増加した。ABCによる穀物生産高の減少は、スリランカの十分な降水量のある農業生態系での米栽培においてMaha期(10月〜3月)・Yala期(4月〜9月)共に極めて大きかった。生産高の減少はMaha期で20%、Yala期で50%であった。Maha期では、米は太陽熱と気温の低下の影響を受けた一方で、Yala期では太陽熱と気温の低下に加えてAerosolに起因する降水量の減少の影響を受けた。
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