胃悪性リンパ腫および胃がんの感受性因子に関する分子病理学的研究
Project/Area Number |
04J03680
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
新村 和也 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 特別研究員(PD) (40321880)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 胃がん / MYH遺伝子 / NEIL1遺伝子 / 遺伝子多型 / 胃悪性リンパ腫 / 感受性因子 / DNA修復 / がん易罹患性 |
Research Abstract |
主要3項目:(1)酸化的損傷塩基の修復に関わるDNA修復酵素遺伝子MYHにおいて、胃がん家族集積例の生殖細胞系列変異の有無を検索することにより、新規スプライス部位variantであるIVS10-2A>Gを同定した。このvariant型はスプライス様式の異常を引き起こすこと、また、そのmRNA転写産物によりコードされるtruncated型蛋白質は低修復活性型であることを示した。症例対症研究では、遺伝子型比の有意な違いは認められなかったが、IVS10-2G/G遺伝子型を有する胃がん患者が1名認められた。以上のことから、日本人集団においては、IVS10-2A>Gによるスプライシング異常によりDNA修復活性が低いヒトが存在することが示された。今後、より多くの検体を用いた検討を更に行ってゆく。(2)酸化的損傷塩基の修復に関わるDNA修復酵素遺伝子NEIL1において、75例の原発性胃がん/胃がん細胞株におけるNEIL1遺伝子異常を検索したところ、3例で変異(Glu28del、Arg334Gly、936G>A)が、また2種類の遺伝子多型が認められた。Glu28del型は酸化的損傷部位切断活性が著明に低いことが、また、936G>A変異は、異常スプライシングを引き起こし、そのコード蛋白質は核に局在しないことが示された。また、定量的PCRにより、6/13症例(46%)で胃がん部での発現低下が認められた。以上のことから、NEIL1遺伝子の変異あるいは発現低下による活性低下が、一部の胃がん化に関与することが示唆された。(3)がん関連遺伝子のスプライス部位に存在する遺伝子多型を、データベースを利用し探索した。そして、その一つとして、KLK12遺伝子のIVS4+2T>C多型をとりあげ、C/C型の人はKLK12蛋白質のセリンプロテアーゼ活性を持たないことを示した。今後、がん易罹患性と関連を検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)