Project/Area Number |
04J07544
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
齋藤 光太郎 慶應義塾大学, 社会学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ラット / 脳損傷後機能回復 / 系列学習 / 系統間差 / 脳可塑性 / 海馬 / 空間記憶 / 系統差 |
Research Abstract |
ラットの海馬損傷後の脳機能可塑性を検討する予定であったが、課題の作成までしか達成できなかった。 課題として計画していたのはFortin, Agster, & Eichenbaum (2002)によって報告されたラットの匂い刺激系列課題であった。カップに砂が敷き詰められ、その砂の上には匂いパウダーが散布された。砂を掘ると強化子が摂取できた。系列試行では継時的に異なる匂いパウダーの付いたカップが提示され、強化子が摂取された。 Fortinらの課題では、テスト試行では2カップが同時提示され、先行して呈示された匂いのカップにのみ強化子にフィードバックが与えられた。しかし、私の条件では、テスト試行ではフィードバックが与えられなかった。しかし、Fortinらと同様の結果が得られた。つまり、この系列学習課題では、訓練時のフィードバックが重要であることがわかった。 また、学習される系列数が、ラットの系統によって異なることがわかった。3系列ではWistar系でもFisher系でも良好な学習が見られたが、4系列では、Wistar系では見られなかった。一対比較法による系列位置の反応量を1次元尺度で表現したところ、提示された4系列のうち、2-3番目の刺激に対する選好が消失し、4番目のDに対する選好がもっとも強いことが明らかになった。この選好は、まさに系列位置効果の新近効果に類似していた。また、4つの刺激の選好の幅が近くなっていた。次に、Fisher系において、刺激間間隔を延長し、記憶負荷を与えたところ、Wistar系とほぼ同様の結果が得られた。この系列位置効果の新近性は、長期記憶の問題であることが明らかになった。 つまり、系統差が記憶容量の差に由来するものであることが示唆された。この結果は動物心理学会で発表された。
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