Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究は,来るべきユビキタスコンピューティング環境において,実世界中に遍在するセンサから実世界中のコンテキスト情報を取り出し,この情報を元に,人間中心のアプリケーションを作るための基盤プラットフォームを構築することを目的とし,各種のセンサ情報から環境や人の状態を推定するコンテキスト推定方式,および,コンテキスト推定技術の知見を元に環境や人を理解する人間中心のアプリケーションサービス構築方式の研究を行う.本年度の研究成果についての詳細は以下の通りである. コンテキスト推定技術:小型廉価センサを作成し,環境の明るさ,温度,サウンドレベルなどから屋内,屋外といった状況を推定する手法を確立した.また,加速度センサから歩く,走る,立ち止まる,座る,寝るなどの状況を推定する手法を確立した.いずれの状況推定も計算資源の限られた小型マイコン上でも動作し,推定精度は90%以上を示している。また推定すべきコンテキストをボトムアップ式に検討するのみならず,アプリケーションを意識し,人の実生活をサポートするために必要なアプリケーションを構成するために必須となるコンテキストをトップダウン式に検討することでより実用的なコンテキスト推定のあり方を探ることができた. アプリケーションサービス:人間中心のアプリケーション例としてホームネットワークの自動構成手法に関して検討を行った.ホームネットワーク中のさまざまな家電製品や情報機器の操作履歴とその時点における実世界のセンサ情報,コンテキスト情報を統計処理することにより,現在の物理環境のセンサ状態やコンテキストから次に呼び出されそうなサービスを統計的に推定する手法を確立した.この手法を用いることで,ユーザは普段通りに行動しているだけで,帰宅時間にあわせた空調の制御や,電気の消し忘れの通知などが自動構成でき,高齢者などの生活サポートに有益であると考えられる.
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