Project/Area Number |
05044149
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | Joint Research |
Research Institution | Saitama University (1994) Gunma University (1993) |
Principal Investigator |
井上 金治 埼玉大学, 理学部, 教授 (50091963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 幸雄 群馬大学, 内分泌研究所, 助教授 (30114177)
有村 章 チューレン大学, 医学部, 教授
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Project Period (FY) |
1993 – 1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 下垂体前葉 / PACAP / IL-6 / cAMP / 濾胞星状細胞 / 細胞増殖 / 去勢 / Passive immunization |
Research Abstract |
ニューオリンズの有村らのグループによって発見された新しい向下垂体性の視床下部因子であるPACAPは下垂体細胞中のサイクリックAMP(cAMP)を著しく上昇させる。これはこれまでに発見された視床下部因子と同様の現象であり、下垂体前葉においてPACAPがcAMPを介する細胞内情報伝達系を制御して重要な生理作用をなすことが予想される。しかしPACAPが果たして下垂体前葉の細胞にどのように働くのかは明らかでなかった。一方、われわれは下垂体腫瘍から濾胞星状細胞由来と考えられる新しい細胞株(TtT/GF)を樹立した。PACAPは恐らく濾胞星状細胞に作用することが予想されていたので、本研究では、まずTtT/GFのPACAPに対する反応を検討した。この結果TtT/GF細胞はPACAPに強く反応し、cAMPの著しい上昇を認めた (Endocrinology 1993)。また、PACAPの新しい生物活性としてTtT/GF細胞の増殖促進作用が明らかになった。興味深いことにPACAPによってTtT/GF細胞からはインターロイキン-6(IL-6)が分泌される。最近IL-6は下垂体ホルモン産生細胞の増殖を刺激することが指摘されているのでPACAPは下垂体でIL-6の分泌を促進してホルモン産生細胞の増殖を刺激している可能性がある。下垂体前葉では去勢や甲状腺摘除等によって、それらの内分泌器官を刺激する下垂体のホルモン産生細胞が著しい機能亢進と細胞増殖が伴うことが明らかになっている。このような下垂体のホルモン産生細胞の増殖には視床下部因子が必要なことは我々が先に明らかにした。しかし従来の視床下部因子のみでは説明できない現象がある。今回明らかにされたPACAPによるIL-6の分泌促進は下垂体前葉でのホルモン産生細胞の増殖機構に深くかかわっている可能性がある。このためにニューオリンズで作成された抗PACAP血清を去勢ラットに投与し、PACAPのPassive immunizationを行ない、同時にBrDUによる増殖細胞の免疫細胞学的な検出を行って解析することを計画中である。これは1月下旬に代表者が渡米して研究を行なう。
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