Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 孝司 京都大学, 医学部, 助教授 (80182301)
関 周司 岡山大学, 医学部, 教授 (50032884)
二階堂 修 金沢大学, 薬学部, 教授 (60019669)
金田 安史 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (10177537)
榎本 武美 東京大学, 薬学部, 助教授 (80107383)
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Budget Amount *help |
¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
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Research Abstract |
(A)色素性乾皮症(XP)の修復欠損を相補する遺伝子およびタンパク (1)XPC因子:(i)in vitro修復系でC群XP(XPC)の欠損を相補する125kDXPCタンパクが分離され,さらにXPCに共通してMonQ溶出変化を示す73kD ATPase Q1(DNA helicase)の遺伝子がクローニングされたが,XPCを相補しない因子であった.(ii)125kXPC遺伝子を持たない正常なヒト18番染色体の微小核導入がXPC細胞を部分的に紫外線抵抗性にするので,XPC相補には複数関連因子が存在することが示唆された. (2)XPD遺伝子とタンパク:発現クローニング法によって,ATP依存性DNA helicaseとDNA結合ドメインをもつ760アミノ酸からなる89kDタンパクをコードする2.7kb XPD cDNAを得た.日本人XPD5名ではmRNA発現に変化ないので,missense突然変異の可能性が示唆された. (3)XPAタンパクの機能ドメイン:XPAタンパクのZn-finger前後のDNA損傷認識部位とC端側の他の修復因子(PCNA,ERCC1,XPBなど)との相互作用部位が明かになり,修復のおける役割が明確になった.一方,gene-targetting法で化学発癌剤に高感受性な高発癌性XPA欠損モデルマウスが作成された. (B)太陽光損傷と皮膚発癌変異 (1)紫外線損傷(6-4)産物の変化したDewar光異性体に特異的な単クローン抗体DEM-1が新たに樹立された.これと(6-4)及び2量体抗体を用い,太陽光は(6-4)産物を異性化し,日光発癌の原因損傷はDewar光異性体とピリミジン2量体であること,XP-A,C,F,G群はDewar光異性体修復を欠損することを明かになった. (2)XP患者皮膚癌のp53突然変異は,UV変異と一致した5'-TC,5'-CCのCT変異が主であること,およびUV照射したH-rasによる3T3 transformantsにおけるH-ras codons 12,13,61の主な変異は同様に上記配列のCT変異であることを明かにし,(6-4)産物が原因損傷であることが示された. (C)X線や酸素ラジカルなどによる損傷の修復 AP endonucleaseを含めた多機能修復能をもつヒトAPEX nucleaseのcDNA,ゲノム遺伝子(14q11.2-12に局在)とそのプロモター(AP1,Sp1,ATF領域をもつ)の解明と腎,心筋,脳などの組織発現が明かになった.さらに,ヒトmismatch repair遺伝子とタンパク(大腸菌MutSに似る)が明かになり,この酵素のG:Tミスマッチのみへの認識結合と抗体による結合阻害が明かになった.
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