細胞質性チミジンキナーゼのかかわる細胞増殖の制御機構
Project/Area Number |
05152018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
藤村 眞示 千葉大学, 医学部, 教授 (80143270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和田 英美 千葉大学, 医学部, 助教授 (30009625)
守山 洋一 千葉大学, 医学部, 講師 (30009641)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 細胞質性チミジンキナーゼ / 酵素分子形態 / エールリッヒ腹水癌 / 5-フルオロウラシル / 酸性α_1-アンチトリプシン / 担癌生体肝 / ヒト-リコンビナントチミジンキナーゼ / 抗ヒトチミジンキナーゼ単クローン抗体 |
Research Abstract |
〈研究目的〉細胞増殖に伴い発現する細胞質性チミジンキナーゼ(TK)の、多様な形質発現と細胞増殖制御との関わりを明らかにし、癌および担癌生体におけるTKの検出法を確立し、癌の診断・治療法の開発に資する。 〈研究結果・考察〉1.ヒトTKタンパクの精製法の確立とその性質 1)ヒト細胞質性TKのcDNAをプラスミドpKK223-3に組み込み、大腸菌JM105に感染させ誘導したヒトリコンビナントTKタンパクは、ATP存在下での分子篩濾過法で収斂して得られることが判り、ついでアフィニティクロマトグラフィを用いることで精製できた。 2)精製したヒトTKは、ジチオスレイトール等のSH基剤存在下での分子篩濾過法で、分子量(Mr)50kDaを示し、サブユニット(25kDa)の二量体として初めて得られた。ATPを添加するとMr値は80kDaと大きくなる。 3)精製したTKは、イオン交換カラムから、SH基剤存在下で比較的低い濃度(0.05M)のNaClで、ATP存在下ではより高濃度(0.25M)の塩で溶出される(それぞれをI型、II型と命名)。制癌剤5-FUを、エールリッヒ腹水癌を移植したマウスに経口投与すると、癌のTKは、活性が短時間に上昇し、II型を示した。その故、II型は活性形と考えられるが、II型のin vivoでの発現がここで初めて確認できた。 2.担癌生体の肝におけるTK活性の上昇機構 癌増殖期に担癌生体の肝でTK活性が上昇するが、エールリッヒ腹水癌移植マウスの腹水より、肝のTK活性を上昇させる因子として通常のものより酸性のα_1-アンチトリプシンを分離した。これによる担癌の診断への応用をすすめている。 3.ヒトリコンビナントTKの抗体の作製 精製したヒトTKを抗原としてマウス(BALB/c)を免疫し、その脾臓細胞とマウスミエローマ細胞(P3X-63-Ag8,653)とのハイブリドーマから単クローン抗体を得た。このうち細胞質性TKに特異的な23種を用いて、TK、特にそのI、II型の検出を試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)