癌放射線治療における新しいPredicitive assayの開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05152067
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阿部 光幸 京都大学, 医学部, 教授 (00025587)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹井 啓資 京都大学, 医学部, 助手 (20225858)
芝本 雄太 京都大学, 胸部疾患研究所, 助教授 (20144719)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
|
Keywords | 微小核形成試験 / Predictive assay / 分裂細胞分画 / 潜在的倍加時間 / 未成熟染色体凝集法 / 蛍光in situ hybridization / 放射線感受性予測法 |
Research Abstract |
1.微小核形成試験:73例の手術標体を検討し、微小核形成試験の成功率は79%であった。多核細胞の割合は一定時間後プラトーに達し、プラトー値より分裂細胞分画(DF)を算定した。また一個の細胞あたりの平均核数が2.0となる時間を外挿によって求め、潜在的倍加時間(Tpot)を推定した。膵癌(転移巣)において、最もDFが高くてTpotが短く、髄膜腫において最もDFが低く、Tpotが長かった。また照射後の微小核の頻度は、髄膜腫において最も低かった。肺の腺癌と扁平上皮癌では、増殖能に差はないが、照射による微小核の発生頻度は後者のほうがやや高かった。切除症例の非再発生存曲線をDF値の高低(20%以上あるいは未満)によってみると、DF値が20%以上の腫瘍を有する患者の再発率が、それ以下のものに比べて有意に高かった。再発例で、再発までの期間とTpotの間に高い相関が認められた。また照射後の微少核の発生頻度が高いものほど、放射線に対する反応が高い傾向にあることが分かった。 2.末成熟染色体凝集試験:6種類の放射線感受性の異なる細胞を用いて研究を行った。6種類の細胞は何れもM期のHela細胞と細胞融合させることで、未成熟染色体凝集が誘導され、ヒト第4染色体に特異的なDNAプローブを用いて蛍光in situ hybridizationを行い、ヒト第4染色体のみを蛍光染色できた。放射線照射直後の第4染色体異常の頻度は、照射線量に比例し、同一の照射線量では放射線感受性の異なる細胞でも等しかった。放射線照射24時間後の第4染色体切片数は放射線照射直後に比較し減少し、照射線量の増加にともない増加した。同一の照射線量では、放射線感受性の高い細胞で頻度が高かった。さらに細胞の感受性とは無関係に、放射線照射24時間後の第4染色体切片数から細胞の生存率が推定できた。 以上より、この二方法が癌の放射線感受性予測法となりうると考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)