CD23及びCD40欠損マウスを用いたB細胞分化・腫瘍化の解析
Project/Area Number |
05152079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊谷 仁 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (80161412)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | CD23 / CD40 / B細胞抗原 / 遺伝子欠損マウス / 抗体産生 / クラススイッチング |
Research Abstract |
B細胞抗原CD23とCD40のB細胞腫瘍化及び免疫反応における役割の解明を目的に、これら分子を欠損するマウスを作製し、その解析を行った。(1)相同組換え法を用いて、CD23遺伝子又はCD40遺伝子に変異を導入し、それらの発現を欠損したマウス、CD23欠損マウスとCD40欠損マウスを作製した。(2)CD23欠損マウスの免疫学的解析の結果、CD23分子の発現が欠損しても、IgE抗体産生を含め殆どの免疫反応には影響がないことが解かった。しかし、IgE抗体に依存した特異的抗体産生の亢進現象が、CD23欠損マウスにおいて全く認められなかった。従って、CD23はIgE抗体依存性の抗原堤示において必須の働きをしていることが明かとなった。しかしCD23に対して提唱されているその他の多くの機能は、in vivoでは重要ではないと思われる。(3)CD40欠損マウスはDNP-卵白アルブミン等の、T細胞依存性の抗原に対して、IgG,IgA及びIgE抗体を産生できなかった。しかし、IgM抗体産生は正常であった。一方、TNP-LPS,TNP-Ficoll等のT細胞非依存性抗原に対しては、IgM及びIgG抗体共に産生することができた。さらにCD40欠損マウスにおいては、germinal centerの形成が全く認められなかった。以上の結果から、CD40は、T細胞依存性の免疫グロブリンクラススイッチングに必須であるが、IgM抗体産生や、T細胞非依存性のクラススイッチングには必要でないこと、更にリンパ組織におけるgerminal center形成には、CD40からの刺激が必須であることが明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)