ヒト胎児性癌細胞の分化誘導におけるN-myc遺伝子の機能と発現制御
Project/Area Number |
05152119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小田 鈎一郎 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40012736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 琢麿 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (90256678)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 胎児性癌細胞 / 細胞分化 / N-myc遺伝子 / E2F転写因子 / cDNAライブラリィ / ATF転写因子 / サイクリンA遺伝子 |
Research Abstract |
ヒト胎児性癌細胞NEC14株は10^<-2>MのHMBA投与により細胞分化が誘導され増殖を停止する。分化誘導初期にN-myc遺伝子の発現が一過性に減少すること、この減少が分化誘導に重要であること、減少はN-mycプロモーターに転写因子E2Fの複合体が一過性に形成されるためであることをすでに報告した。 本年度はE2Fがヘテロ二量体を形成してDNAモチーフに結合することに注目し、E2Fと二量体を形成する蛋白質のcDNA単離を行なった。分化誘導初期のNEC14細胞よりlambdaZAPIIをベクターとして大腸菌で発現するcDNAライブラリィを作製した。^<32>P標識GST-E2F1蛋白質をプローブとしてWest‐Western法により検索した結果、E2F-1のHLH-Zip領域と特異的に結合する蛋白質のcDNAを単離した。全長1.3kbのcDNAの塩基配列を決定し、データベース中の遺伝子との相同性を検討した結果未知の遺伝子であることが分った。現在このcDNAがコードするE2FBP-1とGSTとの融合蛋白質を作製し、E2F-1との結合がそのDNA結合性をどのように変化させるかを解析中である。 NEC14細胞は分化誘導とともにサイクリンA遺伝子の発現レベルを著しく減少させ増殖を停止する。この発現抑制機構を解析するため、サイクリンA遺伝子上流プロモーター領域を単離して構想を解析し、種々の転写因子モチーフでの複合体形成、そのモチーフの転写抑制への関与を検討した。その結果、‐219〜‐212塩基に存在するATF/CRE配列、TGACGTCAに形成される複合体中の転写因子ATF-1、ATF-2が分化誘導後サイクリンA遺伝子の発現抑制と一致して喪失することが分った。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)