肺がんの発生と悪性化に関与するがん遺伝子とがん抑制遺伝子の解析
Project/Area Number |
05152156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
高橋 隆 愛知県がんセンター研究所, 化学療法部, 室長 (50231395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 利忠 愛知県がんセンター研究所, 免疫学部, 副所長兼部長 (00124529)
上田 龍三 愛知県がんセンター研究所, 化学療法部, 部長 (20142169)
中村 栄男 愛知県がんセンター研究所, 研究員 (80180363)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 肺癌 / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 / 染色体欠失 / p53 / 3p / インテグリン / 予後因子 |
Research Abstract |
第三染色体短腕(3p)の欠失の頻度は、小細胞性肺癌の100%に、また非小細胞性肺癌の50-70%にも及び、3p上に存在するがん抑制遺伝子の不活性は、我々が見い出したp53遺伝子の異常とともに肺癌の発生と悪性化に密接に関与していると考えられる。我々が既に3p欠失の共通欠失領域として同定した3p25,3p21.3及び3p14-cenの三領域のなかで、最も高頻度に欠失の見られる3p21.3に特に集中してさらに検討を進めた結果、positional cloningにおける重要な手がかりになる微視的ホモ欠失を我々の樹立した細胞株中に見いだし、同領域より標的がん抑制遺伝子を同定すべく詳細な解析を進めつつある。その過程において、新しいインテグリンalphaサブユニット遺伝子を単離したが、興味深いことに肺癌において癌胎児性に高発現が見られ肺癌の進展に関与している可能性が示唆された。また、遺伝子異常と臨床像との関連について検討を行った結果、p53変異を持つ症例は有意に短い術後生存期間を示し、p53変異が病期と独立かつ重要な予後因子となり得ることが明らかとなり、肺癌術後患者における高危険群の同定や治療方針の選択に有用である可能性が示唆された。また、がん家族集積を示すLi-Fraumeni症候群における臨床像の多様性には、germlineにおけるp53遺伝子異常のタイプと環境因子がともに関与していることを示唆する結果を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)