ヒトおよびチンパンジーにおける非音声的コミュニケーション:指示機能の理解と産出に関する実験的分析
Project/Area Number |
05206214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Oita Prefectual College of Arts and Culture |
Principal Investigator |
板倉 昭二 大分県立芸術文化短期大学, コミュニケーション, 講師 (50211735)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ヒト / チンパンジー / joint attention / 視線 / アイコンタクト / アイマークレコーダ |
Research Abstract |
本年度は、チンパンジーおよびヒトのjoint attentionに関する問題を、視線を分析することにより検討した。 (チンパンジーによるgaze monitoring)他者が見た所または指差した所を見ることができるかどうかがテストされた。放飼場のチンパンジーと実験者が向かい会い、実験者はチンパンジーとアイコンタクトを取った後、ゆっくりと右または左、または後方を見るかもしくは指差した。そのときのチンパンジーの反応をビデオにより記録した。その結果チンパンジーの反応は3つに分類された。1)指差した方向に視線を送る(正答)、2)指差した方向とは反対の方を向く(誤答)、3)全く反応しない、出会った。その内実験者が視線を送るのみの条件の場合は、3)が最も多く、指差し条件の場合には1)が最も多かった。いずれの条件下の場合でも誤答は少なかった。チンパンジーでも他者の視線を追認する、いわゆるjoint visual attentionが可能であった。 (ヒトによるvisual perspective taking)いろいろな条件下で他者が見たものを判別させた。ターゲット刺激として1から20までの数字を書いた黄色いカードを視線の高さになるように4方の壁にはった。そのとき各刺激間の距離が一定になるようした。被験者は実験者と向かい合って据わり、実験者が見たと思われるカードの番号を答えることが求められた。このとき、実験者は1)目の頭も普通に動かしてターゲットを見る、2)頭を動かさないで視線だけターゲットに送る、3)頭だけ動かして視線を手掛かりにさせない(サングラスをかけて視線を隠す)、の3つの条件が設定された。成績は、1)が最も多く、続いて3)、2)の順であった。また、このときの被験者の眼球運動を記録したが、ターゲット刺激を正しく答えた場合でも、そこに視線が留まることはなく、ずっとスキャンした状態で答えていた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)