Project/Area Number |
05209216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
甲斐 泰 大阪大学, 工学部, 教授 (40029236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 繁春 大阪大学, 工学部, 講師 (80156504)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 銅蛋白質 / ブルー銅蛋白質 / 電子伝達 / 結晶構造解析 |
Research Abstract |
生体内での酵素触媒反応や電子移動には、金属が極めて重要な役割を果たしているが、その動的な機能を理解するためには、静的構造の知見が不可欠であり、その最も直接的な研究手段はX線結晶構造解析である。本研究では、生体内で最も重要な役割を果たす金属の一つである銅に注目し、一核銅蛋白質であるシュードアズリン、アズリン、アミシアニン及び複核銅蛋白質であるアスコルビン酸酸化酵素、亜硝酸還元酵素の結晶構造解析を行い、銅が果たす生体内機能の構造相関を明らかにすることを目的としている。 平成5年度の研究成果の内最も重要なものは、Methylobacterium extorquens AM1から抽出されたシュードアズリンの1.5A分解能の構造を決定したことである。このシュードアズリンは、アミノ酸残基数123のブルー銅蛋白質で、アズリンとの吸収スペクトルやEPRスペクトルの比較から、特異な銅の配位構造が予想されていた。シュードアズリンの構造解析のため、まず放射光実験により銅の異常分散効果が顕著に出る1.375Aの強度測定を1.2A分解能で行い、蛋白質中の銅原子の位置を決定した。これをてがかりに分子置換法による構造解析を行い、分子動力学計算による精密化を行って、R値24%を得た。さらにHendricksonらの精密化を行ない1.5A分解能でR値19.9%の最終構造を得た。この構造決定に関する論文はActa Crystallographica Section Dに採択され現在印刷中である。またその構造はブルックヘブンの蛋白質構造データベースに登録中である。 我々が決定したシュードアズリンの高分解能分子構造を基に、すでに報告されているPseudomonas denitrificansのアズリン、ポプラのプラストシアニン等の構造と詳しく比較した結果、各蛋白質の構造上の類似性、特異性を明らかにすることが出来た。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)