蛍光EXAFSによる成長素過程のその場測定と原子レベルミクロ構造の制御
Project/Area Number |
05211101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹田 美和 名古屋大学, 工学部, 教授 (20111932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大柳 宏之 電子技術総合研究所, 電子基礎部, 室長
田渕 雅夫 名古屋大学, 工学部, 助手 (90222124)
藤原 康文 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10181421)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 蛍光EXAFS / 成長初期過程 / 原子レベル / 1原子層 / InPAs / 界面構造 / 表面置換 / 結合長 |
Research Abstract |
高エネルギー物理学研究所・放射光実験施設の超高真空ビームラインへの蛍光EXAFS装置とMBE成長装置の接続をビームライン13番で行った。ビームライン13番では、ビーム強度を1桁上げ、検出器のカバーする立体角を7倍にする。このことにより、さらに希薄な不純物ならびに1原子層以下の超薄膜を測定するための蛍光EXAFSが立ち上がり、これによる1分子層ヘテロ構造ならびに不純物周辺の局所構造の測定に成功している。 本年度は、成長初期過程のEXAFS測定の前提となる1原子層(さらには1原子層以下)のみを有するウエファにおける測定を目標に実験を行った。試料としては、InPに挟まれた1原子層のInP_xAS_<1-x>で組成を変化させたものを用意した。測定と解析により明かにされたAs-In結合長は、非線形の組成依存性を示し、組成0.5で規則配列と考えられるピーク値を示した。成長時の自由表面における原子配列がInPキャップ層によって凍結されたと解釈された。原子層成長ではヘテロ界面での原子置換が界面急峻性の最終決定要因となる。OMVPE成長におけるInP成長層表面のP原子と気相のAs原子との置換を蛍光EXAFSによって検出した。置換時間を0.5秒-8秒と変化させたが、初期に短時間の置換とその飽和、続いて1原子層への変化が見いだされた。これらの現象を解釈するための必要条件として、Asの分布形状がある。これを明かにするため、放射光を用いたX線CTR測定を行い、1原子層単一層における測定およびその解析に世界ではじめて成功した。これを元に、置換As量をその分布形状と絶対量の両面から決定し、置換現象=成長初期過程を定量的に明らかにすることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)