Project/Area Number |
05215223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
興地 斐男 大阪大学, 工学部, 教授 (20029002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 秀明 大阪大学, 工学部, 助教授 (00177354)
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Project Period (FY) |
1993 – 1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 表面反応素過程 / 解離吸着 / 会合脱離 / 水素分子・銅表面系 / 光刺激脱離 / No / Cu(111) |
Research Abstract |
種々の金属表面での分子の動的現象のなかで本研究では熱脱離現象と非熱的脱離現象に注目した。先ず、1.典型的な金属表面反応として水素分子・銅表面系での解離吸着・会合脱離反応を取り上げた。吸着過程で見いだされている振動補助吸着現象や会合脱離過程で見いだされている振動加熱現象については既に実験結果の説明が行える結果を得ている。本研究ではさらに脱離分子の回転状態分布や脱離角度分布に関する実験結果の説明を行い、断熱ポテンシャル曲面の、分子を構成している2原子の核間距離依存性や分子表面間距離依存性に加えて、分子軸と表面とのなす角度依存性についても明らかにすることができた。2.光照射に伴う表面近傍での電子遷移によって誘起される表面吸着分子の脱離過程を記述するモデルにはMGRモデルとアントニビッチ・モデルがある。これらのモデルには直接的な電子系の記述はなく、基底状態にある電子系によって作られる基底状態ポテンシャルと励起状態にある電子系によって作られる励起状態ポテンシャルが現象論的に導入されている。光照射によって分子は2つのポテンシャル間を遷移(フランク・コンドン遷移)し、脱離運動を始めると考えられている。本研究ではこれらの現象論的な立場を一歩進めて、光照射に伴う電子状態の遷移が分子の運動状態の変化をもたらす過程をミクロな立場から記述することにより、光刺激脱離に対する新しいモデルを提案した。このモデルに基づく脱離確率の計算結果はNO/Cu(111)系に対する実験で得られている値と同じ程度の値となることを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)