Project/Area Number |
05218202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久我 隆弘 東京大学, 教養学部, 助教授 (60195419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 正浩 東京大学, 物性研究所, 教授 (10013476)
平野 琢也 東京大学, 教養学部, 助手 (00251330)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | 二光子量子干渉 / 高感度干渉計 / パラメトリック増幅器 |
Research Abstract |
重力波の存在を実験的に検証するには、レーザーのような単色性の良いコヒーレント光源を用い、長基線干渉計を作る方法が有力である。これは光電場の二次の干渉(電場干渉)を利用するためであるが、本研究では、四次の干渉(量子干渉)を用いた干渉計の基礎研究を行った。 本研究で考えた量子干渉計は、電場干渉計の最初のビームスプリッターをパラメトリック増幅器に置き換えたものである。この増幅器からは、二光子が「同時」に違うモードに放出される。この光子対を二番目のビームスプリッターで重ね合せる時、平均的には二つの出力ポートに同数の光子が現われるが、二つの検出器の同時計数率は、二光子の経験してきた光路長の差がゼロの時小さくなる。即ち、光路差がゼロの時には、二つの出力ポートのうちどちらか片方に光が出力され易いのである。これが量子干渉である。 本研究では、まず理論的な取り扱いから、光路差がゼロの時の同時計数率を求めた。さらに、光路差がゼロでないときの同時計数率は、検出器の時間分解能が悪いために極端に大きくなることを示した(理想的な検出器であれば1.5倍になるだけである)。また、高感度干渉計を作るためには、光源として、(1)微弱光でよい、(2)フーリエ限界のパルスであれば連続光である必要はないことがわかった。特に(2)の性質は、瞬間電場強度の高いフェムト秒パルスが利用できることを示しており、今後の発展が期待される。 実験はまだ予備的な段階であるが、連続波モード同期ヤグレーザーの3倍波で励起した、パラメトリック蛍光の、干渉計を作らない時の同時計数率を測定し、時間差がゼロの時に同時計数率が高くなることを観測した。また、フェムト秒パルスの光源として、ヤグレーザー励起のクロムフォルステライトレーザーの整備を行った。
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