Project/Area Number |
05221207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田 仁 東北大学, 工学部, 教授 (30111264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 健二 東北労災病院, 耳鼻咽喉科, 部長 (10152266)
小林 俊光 東北大学, 医学部, 助教授 (80133958)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 耳音響放射 / 数値計算 / 外有毛細胞 / アニメーション表示 |
Research Abstract |
“耳から音がでてくると"という興味ある現象、すなわち耳音響放射(otoacoustic emissions: OAE)が発見された。OAEは、ヒトの場合、正常耳からはほぼ100%の確率で検出されるが、薬害や高齢のため、外有毛細胞に障害をきたした高度難聴者からは検出されない。このためOAEは、外有毛細胞の働きによる、内耳蝸牛の増幅機構の副産物ではないかと考えられている。したがって、現在有用な検査法の少ない内耳機能を評価する手段として、臨床応用が期待されている。そこで本研究では、研究室に現有するOAE計測システムを用いて歪成分耳音響放射(distortion product OAE: DPOAE)の計測を行った。次に外有毛細胞の能動的な働きを組み込んだ、OAE計測装置の出力に対応する式を導出した。また、種々のパラメータを変えて数値計算を行い、計算結果をもとに、OAE発生時における蝸牛内基底板の挙動をアニメーション表示し、これらの結果より、OAE発生機序の解明を試みた。その結果、以下のことが明らかとなった。 1.OAEが発生するためには、外有毛細胞の能動的な働きが必要であり、その強さは入力刺激音の大きさによって異なる 2.外有毛細胞の能動的な働きにより、蝸牛内基底板の振動が増幅されOAEが発生することを、アニメーション表示により明らかにした。
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