速筋と遅筋のキメラ筋肉細胞内における速筋型・遅筋型トロポニンTの発現
Project/Area Number |
05221210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平林 民雄 筑波大学, 生物科学系, 教授 (30015557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 淳一 筑波大学, 生物科学系, 講師 (80229830)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | トロポニン / 骨格筋 / アイソフォーム / 筋分化 / キメラ筋細胞 |
Research Abstract |
troponin T isoformの成鶏骨格筋での分布を、2次元電気泳動pattern上で特異的な抗体を用いて調べ、そのisoform集団を分類した。その結果、胸筋type、肢筋type、遅筋type及びこれらの3typesの一定の組み合わせがあり、筋肉の種類により異なっていること、troponin T isoformの構成はそれぞれの筋肉組織特異的であることを見つけた。更に、ニワトリの発生に伴うtroponin T isoform patternは肢筋、翼筋、胸筋のそれぞれに特異的な遷移を示し、筋肉の発生段階に特異的であることも分かった。これらの事実に基づいて、troponin T isoformの発現変化に対する影響要因として神経支配と細胞系列における決定という2つのことを取りあげて調べた。その結果、神経を切断した筋肉ではこの遷移が正常より遅れるものの、発現する能力は失わないことが分かったので、次に発現様式が異なる筋肉間で移植手術を行ない、再生した筋肉を調べ、troponin T isoformの発現様式は特定の細胞系列によって決定されていることを明らかにした。そこで遅筋組織を速筋組織内に移植した結果、遅筋は本来存在しない場所(速筋内)においても細胞系列の性格を保持し、長期間経っても存続し続け、しかも正常発生と同様にisoformのpatternが遷移することがわかった。更に移植後再生した筋肉細胞は時にはhostの組織と融合し、遅筋と速筋のキメラ繊維を形成したことから、それぞれの筋肉の機能的性格は細胞核の受けた性格に従っているものと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)