高周波超音波顕微鏡応用による生体組織微細構造と力学物性に関する研究
Project/Area Number |
05221225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
千田 彰一 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30145049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪本 晴彦 香川医科大学, 医学部, 教授 (60106549)
松尾 裕英 香川医科大学, 医学部, 教授 (90028514)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 超音波顕微鏡 / 音響特性 / 力学物性 / 音速 / 超音波減衰量 / acoustic cover membrane / 体積弾性率 / 音響インピーダンス |
Research Abstract |
本研究の目的は、100〜600MHz高周波超音波顕微鏡を応用して超音波組織性状計測システムを構築し、生体組織の微細構造の音響イメージを描出するとともに、微小領域での超音波減衰量、音速などの計測から体積弾性率や密度を求め、生体組織の力学物性を評価することである。 1.生物組織の音速定量計測の精度に関する検討:音速計測の精度には、試料厚み、温度、試料表面エコー強度などが大きく関与する。(1)厚み規格化試料台の作成(2)測定部温度規格化試料台の作成(3)試料表面エコーの及ぼす影響に関する検討を行い、音速定量計測の精度は十分満足すべきものであることを証明した。 2.体積弾性率の計測:組織性状診断ををより精度良く行うことをめざし、従来の方法では推定でしか評価し得なかった生物試料の体積弾性率Ksを求めるためacoustic cover membraneの開発を行った。試料と水の間に、この両者より音響インピーダンスの大きなcover membraneを介入させると、反射エコーはほとんど試料表面からのものとなり、その反射エコーの強度は試料の音響インピーダンスZsを反映するため、試料音速Vsを同時に計測すれば、体積弾性率と密度が求められる。 (1)厚みおよび音響インピーダンスに関する検討;cover membraneの厚み、音響インピーダンスにより反射率がどのように変化するかを詳細に検討した結果、試料の音響インピーダンスより大きな音響インピーダンスを有し、かつその厚みが使用超音波の1/4波長であるようなmembraneを用いた場合、十分な反射率が得られることを見い出した。(2)材質に関する検討;音響インピーダンス3.5であるpolycarbonateを用い、厚さ5μmのシート状にロール延伸したもの、13.1であるSiO2を用い、厚さ2μmにしたもので良好な結果を得た。 3.動脈硬化モデル(ウサギ)における体積弾性率の計測:30MHz超音波血管内エコー法を用いてstiffness parameter βやintegrated backscatterを求めた動脈硬化血管を対象に、体積弾性率を求め、内膜の変化を力学物性の面から評価している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)