Project/Area Number |
05223211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大塚 和弘 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50029881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 克郎 筑波大学, 物質工学系, 講師 (80177229)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 形状記憶合金 / 高温形状記憶合金 / Ti-Pd合金 / Ti-Pd-Ni合金 / 形状記憶効果 / 超弾性 / 機能材料 / アクチュエーター |
Research Abstract |
昨年度から高温用形状記憶合金として有望なTi_<50>Pd_<50-x>Ni_x(x=0〜40)合金の形状記憶特性を、溶体化処理材を対象に、高温引張試験によって詳しく調べてきた。その結果、変態温度の高い組成では、意外にも形状記憶特性の悪いことが明らかになり、又その原因は高温でのすべりの臨界応力が低くなるためであることが明らかになった。本年度は加工熱処理による高温形状記憶特性改善を目指して研究をおこなった。即ち各種冷間加工率で冷間加工した試料を、種々の温度で焼鈍した後高温引張試験を行い、形状記憶特性を評価した。一方各種試料を電子顕微鏡観察し、加工、加工熱処理等による組織変化を調べると共に、再結晶温度を評価した。その結果、適当な加工熱処理は、高温形状記憶特性改善に大変有効であることが明らかになった。その一例としてTi_<50>Pd_<30>Ni_<20>合金を24.5%冷間加工後、1173K(溶体化処理材)と673Kで焼鈍した試料(加工熱処理材)の結果を説明すると、回復率は、溶体化処理材では全歪2%から急激に下がってくるのに対し、加工熱処理材では、全歪5%以上迄100%を保っていた。又これを裏書きするように、永久歪は、溶体化処理材では全歪2%から増加していくのに対し、加工熱処理材では、全歪5%までゼロである。回復率や形状記憶歪に対する冷間加工度の影響については、加工度の高い程良いことが分かった。焼鈍温度は673Kが最適であった。電子顕微鏡観察の結果、再結晶温度はほぼ573Kであったので、673Kでの焼鈍では、再結晶は起こらず、歪の回復のみが起きた状態ということができる。尚673Kでの加工熱処理材では、Ti-Pd-Ni系合金で始めて、超弾性の現われることを見い出したので、これも併せ記しておく。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)