高温酸化物超伝導体におけるフォノン異常の中性子散乱による研究
Project/Area Number |
05224103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
新井 正敏 神戸大学, 理学部, 助教授 (30175955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 康夫 東北大学, 理学部, 教授 (00013483)
山田 和芳 東北大学, 理学部, 助手 (70133923)
味野 道信 岡山大学, 理学部, 助手 (30222326)
本河 光博 神戸大学, 理学部, 教授 (30028188)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | CuGeO_3 / Spin-Peierls / Structural Anomaly / Phonon Anomaly / Spin-Lattice interaction / Neutron Scattering |
Research Abstract |
本研究では酸化物高温超伝導体の機構の解明をフォノンの異常と言う観点より研究してきた。一方スピン揺動が超伝導の発生に関与しているらしい実験事実も多くの測定手段により報告されており、両者の相互作用を解明することは、本機構解明にとって、大変重要な問題であった。折しもCuGeO_3なる一次元反強磁性体がSpin-Peierls転移を示すことが報告され、スピンと格子が直接に相互作用をする系として、高温超伝導機構の解明の立場からも非常に興味を持たれた。本研究ではこのような観点に立って、CuGeO_3のスピン相互作用異常、格子構造異常、格子のダイナミックス異常を重点的に研究した。その結果Spin-Peierls転移の生ずるc-軸方向とは直角面内で、格子の構造及びダイナミックスに非常に大きな異常が室温より成長し、転移温度(Tsp=14K)でその格子異常がスピン相互作用と競合することにより、Spin-Peierls転移が生ずることを突き止めた。つまり、銅原子を一次元鎖につないでいる酸素原子がa-b面内で、構造異常を引き起こし、それが銅原子間の超交換相互作用のc-軸方向の変化を生むことにより、スピン-スピン相互作用に変調を起こすと考えられる。しかしながら、より定量的な結果は今後のより詳しい測定、解析を待たねばならない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)